この本は、中学受験まで考える高学力組の親が、家庭教育のコツや塾や家庭教師をじょうずに利用するポイントを書いた本です。著者らはかなり高学力の子を相手にしている講師であると思われます。<BR>高学力のベースがある家庭にとっては、さらに子供を伸ばす具体的・実戦的テクニックにあふれています。必見といってもよいでしょう。<P>一方で、小学校のテストで8,9割を切るような中位以下の学力の子の親が読んでも、果たして参考になるでしょうか。著者らは、そういう子供をほぼ念頭に置いていないと思います。<P>例えば、100マス計算では学力は上がらないという指摘があります。100マス計算や公文はそもそも、小学生レベルの計算すらまともにできず授業意欲が崩壊したまま中学に進んでしまうような落ちこぼれを限り無くなくし、意欲の乏しい子供の勉強への取り組みを高める、一斉授業に規律と活性をもたらすところに意義があります。<BR>優秀な子供の集まる空間では、やる意味はない、というのは一理あります(ただ、100マス計算は、受験時にも計算速度を高く維持するには有用だと思うのですが)。<P>その意味で、この本は、ある程度のレベル以上の意欲を既に持っている子供を持つ親にとっての実践テクニックを書いた本です。目から鱗の記述もありますので、ぜひ一読することをお勧めします。
小学5年の息子がなかなか勉強しません。<BR>「お母さんがいちいち言われなくても自分で勉強しなさい!」「まだ宿題やってないじゃないの!」と、家内は毎日怒鳴っています。<BR>私はこの本読んで、「あ、間違ってた!やっぱりそうか!」と思う節がかなりありました。<BR>「親が宿題しなさいと言うのを子供は納得はするが、約束したとは思っていない」という指摘もナルホドです。<BR>机の周りが散らかっていたり、学校からのプリントが放り投げだされていたりするのを「片付けなさい!」と言う言葉だけでかたづけていたことも反省です。<BR>子供の視点というのは、大人になってしまうと本当によく分からなくなりますね。<BR>そういう意味でも、とっても参考になりました。
本書は受験指導のプロ2名が、子供の成績を上げるための“親の姿勢”について、<BR>日頃の細かな状況をピックアップして 解説しています。<P>項目別に、非常に具体的なアドバイスが 書かれているので、なるほどと思わせられます。<BR>それぞれに 結論と難易度が付いていて、できるものから すぐに取りかかれるようになっているので、<BR>わかりやすく 使いやすい構成になっています。<P>が、何より印象的なのは、内容が本当に“新・常識”であること。<BR>親がつい陥りがちな 思いこみを、ひとつづつ指摘して、変えるべき方向を示してくれます。<P>ライバルたちの親には 読んで欲しくない、と思ってしまう1冊です(笑)