アメリカ屈指の精神家医であり、「過去生」の存在を勇気をもって世の中に紹介した、ブライアン・L・ワイス博士の4弾目の著作です。<P>「前世療法」「前世療法2」「魂の伴侶」を読んでから是非読まれてください。内容は、魂の成長と癒しについて書かれています。「地球」は魂の世界でも最も人気のある「魂の学校」であると紹介されています。また、理解し、気づき、知ること-を通した成長とは肉体があるときに得られるものだという説明には、今日のむやみやたらと自殺してしまう風潮に一石を投じるものだと感じます。ワイス博士の著作は全てがステキなものです。しかし、そのステキさに心奪われてしまい、大きな誤解を招いてしまう危険もある気がします。それは、「ソウルメイト=幸せな関係」と信じ込でしまうことです。ソウルメイトはお互いの魂の成長のために、過去生から姿形を変え、関係をかえて巡り会い続けるグループであり、過去においては、非常に憎しみ合ったり、殺し合ったりした仲でもあることがあります。決して「不幸な私をハッピーにしてくれる人」ではありません。愛と憎しみ、陰と陽-あらゆる対局、局面を通して、深い学びをお互いに促し合う深遠な意味と価値をもつ仲間であると思います。この本を読むことにより、目の前にある辛い、悲しいことにも、成長の意味が隠されていることを気づかせてくれる、大切な本です。
一流の精神科医による、これまでの治療や研究成果を集大成した第四作目。今まででに出版された博士の本のなかでも、完成度は極めて高い。山川夫妻の訳はいつもながら素晴らしく、この本が初めての本でも抵抗なく読めると思います。学術的な本ではなく、実践の中で博士が気付いたことを博士の体験としてまとめられており、全体を通して「真実を追い求める方々に理解して欲しい」という無私の情熱が伝わってきます。博士は様々な角度で「私達は愛であり、光であり、永遠に存在し続ける魂である」「この地球上に学ぶために、賢くなるために、神のようになるために、やって来た」「すべての智恵は自分のなかにある」」ということを繰り返し伝えています。本書だけでなく、このことは無数の臨床例により裏付けられておりますが、万人が体験できるようになればより素晴らしい愛に満ちた21世紀になると思います。仏教用語で「理解(りげ)より行解(ぎょうげ)を重視せよ」という言葉がありますが、我々はまさに体験するために生まれてきたのかもしれません。より多くの方々が本書を読むことにより、内面的洞察を深め、自分の存在に感謝し、より深い体験をされることを願ってやみません。
単行本の『魂の療法』は借りて読んだだけだったので、文庫版が出たのを機に、と文庫で買いました。中身は単行本と同じで題名だけが改められました。<P>この本は、『前世療法』の1,2、『魂の伴侶』に続く4作目で、私はこれ以前の3作は読んでいないものの、1冊目にこれだけ読んでもスムーズに読めます。<P>前世のことだけでなく、そこから導きだされたワイス博士の世界観が示されていてよくまとめられている感じがします。特に、本人はとある患者に会って過去世を意識する出来事が起こるまでは、このような世界には無縁だったため、精神世界に興味はあるけど抵抗もあると言う人にもお薦めできるように思います。<P>精神世界の本を読むというのは、何かしら心が救いや指針を求めていることではないかと思いますが、それで盲目的になりやすい私にとり、第11章「教師」で、ニューエイジの集会に来た人たちを見て著者が思った言葉「自分の外ではなく中に答えを求めなさい」は心に残りました。