漢字が本当によく分る。スゴイ字書が出たものだ。<P> 数年前、初めて著者の字書に触れた時、正直、難しくて使えなかった。世間に氾濫するいい加減な説明の漢和辞典と違って記述が詳しいのはいいけど、初めて聞く言葉が次々と出て来て、字書を読むためにまた辞書を引かねばならなかった。<P> 「あーあ、もっと分りやすく説明してくれればいいのになあ」と思ったものだ。<P> 『常用字解』は分りやすい。しかも記述に手を抜いてない。馴染みのない言葉は括弧内で意味を説明しつつ、漢字が創られた当時の社会状況・人々の感覚にまで踏み込んで、常用漢字を説明している。<P> 中高生でも読める解説文で漢字に対する現代最高レベルの理解を得られる。漢字を理解すると、日本語が、前よりもずっとよく分る。<P> いままで買った本をマーケットプレイスで売ってでも購入されることをお薦めします。
字解の意味を解くにあたり、世界観が広まりました。<BR>何気ない常用漢字にこんなにたくさんの意味合いがあったのかと、<BR>読めば読むほど意味合いが深まり言霊の重みを感じます。<P>日本人としてのアイデンティティーを深めるだけではなく、<BR>ボキャブラリーが広がる事も間違いなし!
漢字の解説については世界一といって良い白川静の最新版の字書である。<BR>対象を常用漢字に絞り、本の大きさ、厚さがコンパクトになったのもうれしい。<P>しかし、なんといってもこの本の魅力はこれまでのものに比べて非常に読み易くなったことであろう。解説の文体、文字遣いが格段に平易になっている。版の組み方も余裕がある。もちろん内容の豊富さは変わっておらず、漢字が表音記号でなく、一文字に沢山の情報を蓄えていることの面白さを存分に堪能できるものとなっている。<P>通常の表記に遣う漢字についてはこの一冊で網羅されている。常に持ち歩きたい字書となっている。