寺子屋で、子どもたちに語りかけているような文章で、わかりやすく昭和を検証できる書です。昭和の激動期を本で読むと、どうしても国々の利害などを理解していかないとわかりにくく、いつの間にか出来事の関係が分断されてしまうことがあります。その結果、時代の流れが掴めないまま終ってしまうことが多いのですが、この書は口語体で、しかも手っ取り早い話し方をされていますので、わかりやすい内容になっています。歴史的な出来事を巡る問題でも、是か非ではなく、必然性として事件が発生してきたことを丁寧に説明されていますから、昭和史の検証をするための入門書としても意義ある書だと思います。
04年に読んだ本の中でベストと思います。 氏の本はノモンハン、真珠湾など読ませてもらいましたが、この本はシンプルで判りやすく、偏見や偽りの無い真の昭和史ではないかと感じました。勿論、歴史の生き証人ではないので、真の歴史はわかりませんが・・・ いずれにしても激動の昭和史を理解するには最適と思います。 学校の授業や、新聞・テレビでは知ることの出来ない史実がここにはあります。 昭和史を判らずして歴史を語らずというのが今の歴史観ではと思います。 米国政府の首脳陣に是非とも読んでもらいたい一冊です。
昭和史の流れを押さえるのには適しているとおもうし、これから昭和史に関すして知っていく上での入口になるだろう。内容については、さすが昭和史に定評のある著者であり、流れに任せて一気に読み通すことができた。価格は買いやすい水準であり、もしビジネスマンなら、怪しいビジネス書を買うよりも本書を買うことをお薦めする。これで戦前戦中の昭和史に興味を持ったら、著者の「ノモンハンの夏」、「レイテ戦記」、NHK取材班編「太平洋戦争日本の敗因」シリーズ、「大本営の参謀の情報戦記」なんかを読んではいかがでしょうか。