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知識人とは何か ( エドワード・W. サイード Edward W. Said 大橋 洋一 )

今は亡きサイード氏の、BBCでの講演録。知識人についての表象であると同時に、知識人が何を表象=代弁すべきかについて著した本です。その中に、サイード氏自身の生き方が顕れていると思います。<P>自分の足場を疑うことのない、無邪気で単細胞的な言説が溢れる中で、理性的に、客観的、普遍的なバランス感覚を保持しているために、どれだけの慎重さ、粘り強さが必要とされるか。増えすぎた“自称”知識人についての痛烈な批判の書でもあります。<P>講演録なので、非常に平易で読みやすいですが、内容は深いです。現代人が、どれだけプロバガンダに浸って生きているかを実感できます。

日本でも頻繁にニュースになるパレスチナ問題。<BR>本書でサイードが指摘している通り、現実では市民に対してイスラエル側の圧倒的な戦力による弾圧が加えられ続けている。<P>本書を読んでみて、<BR>そのことに気づくだけでも、<BR>十分に元は取れると思う。

弱者・・・パレスチナ人の権利や民族自決権を語ることに対する中傷・嫌がらせが、圧倒的なネットワーク(マスコミ・政府・大企業)によって行われるため、自己規制という思考習慣が蔓延するアメリカにおいて、「日々絶えず侵犯されている」世界人権宣言(1948)という「普遍的で単一の規準にどこまでも固執する」著者による「リスクを背負う」知識人としての赤裸々な告白である。<P>「このような社会機構に、あえて所属しないでいると・・・具体的な変革をなんら提示しえない・・・」<BR>というジレンマを抱えた「知識人はいつも、孤立するか迎合するかの瀬戸際に立っている」訳だが、<P>A・トクヴィルとアルジェリア、J・S・ミルとインド、福沢諭吉と中国・朝鮮・・・これらかつての進歩的知識人を「サイドの発想」として植民地的観点から読み直し、普遍化してゆくことが、脱構築の端緒である・・・

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知識人とは何か&nbsp;&nbsp;&nbsp;パレスチナ生まれの批評家、研究者として、常に世界の現実に批判的な目を向け、政治的発言、行動もいとわなかった著者による精神的自叙伝。『オリエンタリズム』をはじめとする主著の多くは学術的な色彩が強いが、本書は英国BBC放送向けに行われた講演をまとめた内容だけに、比較的平易な用語でつづられている。それだけに、20世紀後半を代表する世界的哲人の膨大な業績のエッセンス、入門編として位置づけることもできる1冊である。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;主要なテーマである知識人論に関する主張は明確だ。単に知識を持つ者のことではなく、自立的に自己を見つめる「永遠に呪われた亡命者」こそが知識人なのだと著者は説く。権力に迎合せず、狭い専門性に閉じこもることなく、少数派であることを受け入れる。そんな知識人の特徴が、「大衆」「アマチュア」「周辺的存在」などといったキーワードとともに展開されていく。こうしたスタンスは、米国市民でありながら、繰り返し米国政府のパレスチナ政策に異論を唱えてきた著者の生涯ともぴったり一致する。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;重要なのは、知識、批判、議論を自己目的化してはならないという論点だ。常にマイノリティーの立場に立ちながら、その集団に属することなく、むしろマイノリティーを選別する境界線の存在を否定していくのが本書における著者の戦略である。自己と他者を分かつものの歴史的な本質は何か。その点から目をそらさない本書における著者の思考の粘り強さは、それ自体が理想的な知識人としてのモデルを体現している。(松田尚之)
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