シナリオを構築する上で必要な数多くの概念を紹介、詳細に解説しています。これらのカチっと定義づけられた概念を用いれば、実際他人とのシナリオ討論においても、あやふやな議論に終始することは避けられるのではないでしょうか。昔は日本映画界にもシナリオ分析、批判のための用語(概念)が存在していたようですが、現在それらは失われてしまった、あるいは一部の人たちだけのものになってしまいました。よってこの本に登場する用語は大変貴重だと思います。<P>個人的には内容が形式的にすぎ、もっと自由な発想をするべきだと思いました。あくまでリライティングに必要な概念解説の本だと思います。これで何か新しい発想やテーマが浮かんでくることはあり得ないでしょう。
しんどい思いをして、読みました。<P>脚本作りのセオリー、定石、パターンを懇切丁寧に書いてあります。例題は誰でも知っているような映画なので、いくぶんかわかりやすいです。<P>「素晴らしい脚本なら多くの人が書ける。ただ、リライトに耐えうる脚本を書くのが難しいんだ」<P>と、いうような事が書いてあった気がします。そうなると、リライトに耐えられる作品なんて、どう書きゃいいんだ?!とか悩んでしまいました。注意するべき点は書かれていますが…。<P>これを読んで、定石さえ守っていれば、誰でも良い脚本が書けるじゃないか、なんだ、パターンがあるんだ、簡単かんたん、などとはとても思えませんでした。よけいむずかしく感じてしまいました。<P>でも、リライトっていう作業がとても大切なことだけは、はっきりとわかりました。お勉強になります。
この本を買おうかどうしようか迷っている方の多くは、漫画や映画、あるいは小説などストーリーのある物語作りに興味のある方だと思います。<BR>そんな方たちのために断言します。<BR>本書は作品作りにおいて大いに役立つモノであり、手に入れて損はありません。むしろ、トップクリエイターを目指す者として、この本を見過ごすのは不幸であると言ってしまっても良いくらいでしょう。<BR>なぜならこの本は、シナリオの書き直し方のみならず、アイディアの出し方や魅力あるキャラクターの作り方、そして物語全体をたるませない方法に至るまで、あらゆる観点から「魅力ある物語の作り方」について解説しているからです。<BR>しかも、その方法論は決して漠然としたものではなく、あくまで論理的に書かれているため、わずかな素質とセンスがあれば、誰にでも話が書けるのだということを確信させてくれます。<BR>それに加え、この本はリライティング(書き直し方)の本であるため、一度書き上げた原稿のスリム化や枝葉の広げ方、そうした問題点に気づくための方法に至るまで、あらゆることが記されているため、現在物語作りで悩んでいる方の助けとなることは間違いありません。<BR>まさに、ストーリー作りのバイブルと呼ぶにふさわしい本書、読ませる小説、クセになる漫画、何度でも観たくなる映画、そういった作品を作ってみたいと思っている方は、ぜひ読んでみてください。<BR>今、あなたが直面している問題点を瞬時に氷解してくれるはずです。