先日、上海を初めて訪問した際に、本書を持参。機内、飛行場で事前にじっくり読んだおかけで、普通なら短期の観光旅行になりかねないところが、大変意義ある充実した旅行になった。結局、著者が奮闘したCEIBSも訪問、著者の後輩や学長さんとも話すことができ、著者の留学をごくごく短い時間ながら、疑似体験することもできた。日中問題にせよ、勉強にせよ、キャリアにせよ、正々堂々と真正面からぶつかり、自らの頭で考え、自らの信念で行動している著者の姿勢がすばらしいと思う。中国をインサイドから見てみたい人、中国人をもっと理解したい人、中国でビジネスをしたい人、MBA留学を考えている人、人生をしっかりと歩んでゆきたい人、全ての人に本書をお勧めしたい。
表紙のイメージや挿絵から受ける印象とは裏腹に、得るものの多い貴重な体験記である。上海のビジネススクールに留学した筆者が語る数々のエピソードを通じて、読者は、中国のエリート層にいる若者の行動様式や思想などを知ることができる。<P>また、著者が反日感情渦巻く中国人の集団の中で、自分の信念を貫き、存在感を確立する姿は、ともすれば安易な道に流れがちになっていた自分が、忘れていたものを思い出させてくれたような気がする。行動を重ねることによって周囲を変えると言う姿勢は、頭では理解していても、簡単に実践できることではないと思うが、それを中国でやってきた著者には心から敬意を表したい。<P>本書は、海外留学を考えている人はもちろん、初心を忘れたビジネスマンや人間関係に悩む人、困難に負けそうになっている人など、多くの人に、信念に基づいて行動する勇気を与えてくれる。
本のタイトルを見ると、よくある日本女性の留学体験記、といった趣だが、中身は全然違う。もともと外資系戦略コンサルにいた著者が中国のエリートが集まるMBMコースに留学し、英語で真っ正面から議論し、中国人の考え方を理解し、「日本」を発信していく。その堂々たる奮闘ぶりはまさに称賛に値する。タイトルとイラストが陳腐なのが惜しいが、中身はまさに今日的で中国を知りたいと思う人には必読の本と思う。凡百の評論家やジャーナリストが書いた中国本より何倍もためになる。