この本を読んで頭の霧がすっと晴れるのを感じた。近年これほど感銘を受けた書は珍しい。著者の論理と文章は極めて明快で要を得ており、ゲーム理論体系を簡明に説くだけではなく、デフレやバブルの処理などについても深い示唆を与える議論を行っている。<P> あまたの経済学者が百万の冗語を述べようが、この本の一言がそれを覆す重みを持っている。著者は情報科学者であるようだが、経済学者より経済に対して深い思索を行うとは何者かと感心するばかりである。<P> ゲーム理論の初歩から学ぶもよし、達人レベルの精神修養の糧にするもよし、クイズ形式で確かに愉快な本ではある。その愉快さにくるんで、物事の本質を快刀乱麻のごとく解明する著者の学識と筆力にこそ快哉を捧げたい。苦難の平成時代に良書!の良書である。若者だけでなく、経営者や政治家等にもぜひ推薦したい書である。
ゲーム理論が分かりやすく書いてある入門書です。<BR>この本を読んでから、ゲーム理論を学ぶと理解しやすいのではないかと思います。<BR>ゲーム理論が行き着く所は、哲学ではないかと思います。<P>書籍代との費用対効果は、4つ星ですね。
ゲーム理論を素人にわかりやすく説明している点は評価できるが、社会人向けではないのではないか。ビジネスマン向けには、グロービスの「MBAゲーム理論 鈴木 一功編」をお薦めする。本書が数学的になり過ぎないということでうけているのかもしれないが、本格的にゲーム理論をマスターしようとすると数学は避けて通れないし、そろそろ「数学ナシでわかる」的な本からは卒業したいものである。個人的感想だが、本書は大学の試験用ならいいが、きちんと王道で理解したいほいうひとには、物足りないのではないだろうか。