著者自身が本質を理解できるまで考え抜いた跡が<BR>文章の端々にあらわれていて、<BR>本を書いて人にものを説明する人間としての責任感が<BR>強く伝わってきます。<BR>文体は毒舌ですが非常に好感の持てる一冊です。<BR>きちんとものを考えるのが嫌いな人には向いていません。
「C言語が使えるかどうかはポインタを正しく理解できるかにかかっている」<BR>といえるほどC言語におけるポインタの役割は大きなものです。<BR>標準関数の多くがポインタを使うことを前提に作られているため、<BR>避けて通ることのできない道となっています。<BR>ポインタが使えないということはこれらの関数が使えないということだからです。<P>しかし、C言語におけるポインタは解りづらく躓きやすいもの。<BR>入門書の多くはポインタの使い方について<BR>「よく使われる形式は」「これがC言語らしい使い方」などとして、<BR>誤魔化しているようなものがありこれがいっそう拍車をかけているのかもしれません。<P>本書はポインタの仕組み、概念などについて解り易くけれども誤魔化しはせずに解説しています。<P>ポインタ以外にもC言語で陥りやすい間違えや、<BR>良いソースコードとはどんなものかについても書かれているので<BR>言語全体の理解を深めることもできます。<P>また、C言語の学習を一通りしたがポインタの理解があやふやな方にもおすすめします。<BR>ポインタを理解して、適切な使い方をするとずいぶんとミスを減らすことができます。<P>Cプログラマならば読んで損はないと思います。
私自身Javaプログラマですが、理由あってCを触らなければならなくなりました。<BR>C言語にしろJava言語にしろ、プログラム言語の基本的な部分(条件文やループ文)は共通なので、今更これら基本知識が記述している書籍は必要ありませんでした。<BR>C言語特有の機能(ポインタや構造体等)を説明に重点を置いた、いわゆる「2冊目書籍」を探していました。<P>そんな中、この書籍を見つけました。<BR>元々本著者のシリーズ「Java謎+落とし穴徹底解明」を読んでおり、好きなシリーズの一つであったので、その流れで購入しました。<P>読者の好みがくっきり分かれる口語体文書ですが、私にはわかりやすく、好感と親近感が持てます。<BR>世間一般的に流布されているC言語の使われ方を「間違ってます。」の一言でバッサリ切ってくれているので、非常に印象深い内容です。<BR>内容の切り口も様々な角度から説明しており明解です。<P>Javaしか知らなかった私にとって、ポインタとは、未知の概念でしたが、本書によって目から鱗が取れ、本書のお陰で今やC言語に熱中気味になりました。<P>本書は、特に挫折した人や、理解が曖昧なプログラマにとっては最高の良書です。<P>また、Javaプログラマにとっても、知っていて損のないメモリ領域の情報が網羅されているので必読です。