近頃、年が経つにつれ、どうも自分がバカになってきている気がして少々焦っていました。<BR>そんな時、「お、こりゃいいモンが出てるなぁ。」<BR>ってなカンジでこの本を手に取りました。<BR>大きな文字の小説の1節を声に出して読む練習。次の頁には簡単な漢字の書き取り問題。<BR>みなさんナメちゃぁいけません。<BR>声に出すと、つっかえつっかえ、たどたどしくしか読めないし<BR>簡単な漢字で「絶対知ってるのにぃー!」という漢字もスラスラ出てきません。<BR>本当にバカになっていたのだなぁ、と、しみじみビックリしてしまいました。<BR>まだ始めて10日くらいですが、読みも始めよりはスラスラ読めるようになり、楽しくなってきました。<BR>このままいけばなんだか頭が良くなりそうな予感です(笑)
人間の脳はどんどん劣化していくものであるというのは、かなり頒布した考え方ですが、その防止策などに関しては、あまり具体化されているものがなかったのではないでしょうか。<P>この本の素晴らしいところは、上記の防止策が具体的(実際に脳を活性化するのに効果的な音読練習と漢字の書き取りを羅列してあるので、理論を知った後に、問題集などを買いに走る必要もないし、また見当違いのトレーニングをする可能性も低い)で、尚且つ個人の脳の劣化状態も、定量的に分かる(回答するタイムなどで相対比較の上で計測が可能)ところではないでしょうか。<P>一人ではなく、数人で比較しながら毎日進めていくと楽しく継続できそうです。素晴らしく良くできた本であると感心しております。ただ、欲をいうのならば、もう少し解説ページがたくさんあってもいいかと思います。恐らく著者は、別冊で出版されているので、そちらを買うようにということで割愛されているのでしょうが。
音読の練習を始めたところ、気のせいか、数日でも発話の際の負担感が減り、スムーズになったような気がします。しかし、本書を活用する上で難しいのは継続でありましょう。何が楽しいのか知らないが、人が何か学習を始めようとするといくつになっても学習意欲を喪失させようとする人がいます。普段もっと難しいことをやっているのにこんな簡単なことで効果があるわけないとか、読者が毎日練習しているのを筆者が想像し、読者が豆仁丹を花の種と信じ込み、毎日せっせと水をやっているのと同じだといってニヤニヤしているに違いないなどと言います。が、「計算ドリル」の方と同様、簡単な問題をすらすらやるのが大切。脳が活動している画像が得られたからといって、本当に脳が活動しているかどうかわからないという説もあるが、負担にならず、楽しくできる範囲の話なので続けてみる価値はあります。若年性健忘症などは一見難しそうなことをやっているはずの人でもなるともいいます。現段階ではこういった症状の予防などに効果があるかも知れないという予想も成り立ちます。