誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 みんなこんな本を読んできた 誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論
 
 
  ●トップページ   ●研究員紹介 ●研究所規則 ●著作権・免責・リンク ●掲示板 ●更新情報
仕事関連

▼お仕事のご依頼

執筆、取材、講演のお問い合わせはこちらからお願いします。

▼広告のご依頼

MM-Labo.com内への広告のご希望はこちらからお願いします。

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 ( ドナルド・A. ノーマン 野島 久雄 D.A. ノーマン )

ずいぶん昔に友人に進められて、この本を読みましたが、いまだに思い出します。ソフトウエア技術者としてそれほどデザインを重視していませんでしたが、目から鱗が落ちました。 機能重視で、いろんな機能があればそのほうがいいじゃん、と考えている方にお勧めします。<P>ちょっとうろ覚えですが、モデルがユーザに分かることが重要であるというメッセージは印象に残っています。たとえばCDプレーヤで、CDにも再生や早送りのボタンに三角形が使われています。別段本当に巻いてるわけではないのに、です。これはテープレコーダというモデルを利用してCDプレーヤの操作方法をデザインしているというわけですね。そんな話があったと記憶しています。

 へんてこなデザインの例がいろいろ登場します。そういったものを意識してみればたしかに変なのはわかるのです。問題は、自分自身もそういったことをしてしまっている可能性があるということです。自分の仕事の中で「デザイン」を軽視、あるいは誤解してしまっていたことをあたらめて認識できました。<P> 何度か出てくるドアの例は古く感じるかもしれませんが、ベーシックな例だからこそ、汎用化して応用できる気がします。ただひとつの開くというメソッドしかもたないオブジェクトであるドアでさえこれだけデザイナーとユーザーの間の誤解が生じてしまうということは、いかに「理解する」ということが難しいかを教えてくれます。「理解した気になる」ではなく「本当に理解する」という意味での難しさで!!。<P> この本を読んでからは、最近建設された新しい建造物のドアを意識して見るようになりました。確かに、ノーマンがいうように、右に開けるのか左に開けるのか、押すのか引くのか、果ては、一面のガラスの壁のどこがドアなのかわからない例を結構見つけられます。新しいもののほうがかえってわかりづらく感じるのはどうしてなのでしょうか。東京丸の内の古いビルヂングのデザインはけっこうわかりやすいのと比べて、その理由を自分で分析したりしています。<P> なお、「デザイン」という言葉のイメージが人によって様々なことが、この本を選んで読むかどうかのフィルターになってしまっているかもしれません。あくまでも、アートに近い方の話ではなくて、「工業デザイン」とも呼ばれるような実用的なデザイ!ついての本です。デザイナーだけでなく、エンジニアと呼ばれる職業の方にも役に立つと思います。

ある道具をうまく使えなかったら、それはあなたのせいではなくて道具のデザインが悪いせいである。<P>この本の主張はこの1文に集約できる、と私は敢えて断定します。日常の道具である電灯のスイッチやドアのデザインを具体例に、使いやすくデザインするための原則が丁寧に説明されています。<P>実例はこのような日常の道具なのですが、ひとが使うためのものであれば誰にでも適用できる原則です。そして、世の中にはひとの使うためのものはたくさんあります。あなたの仕事や専門に照らして考えてみてください。「使いにくいのはデザインのせいである」と思える何かがあるのではないでしょうか。<P>私自身も、専門としている仕事にかかわる、しかしながら普通の意味の「道具」ではないところに関して、非常にこの本が参考になりました。読む前は思いもよらなかった収穫です。

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 ↑ご購入はこちらからどうぞ。
誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論&nbsp;「…私は引いて開けるドアを押してしまったり、押して開けるドアを引いてしまったり、横に滑って開くドアに正面から突っ込んでいってしまったりする…」 <br>&nbsp;&nbsp;&nbsp;これは、本書の冒頭で語られる著者の失敗のひとつである。こうした失敗を、普通の人間なら単なる自分の「ついうっかり」として見逃してしまうところなのだが、著者は見逃さなかった。それは彼が認知科学者として数多くの産業事故の研究を行い、多くの事故が人間による操作ミスの一言でくくられてしまうことに疑問を持っていたからである。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;著者ドナルド・A・ノーマンは、認知心理学者であり、ヒューマンインタフェース研究の草分け的存在だ。そして本書は、電話機、パソコン、蛇口、コンロなど、私たちの身の周りにある道具と人間の関係を真剣に考える、道具の心理学の本である。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;新技術を使った道具についていけなかったり、すぐに使い方を忘れたり、間違えてしまったりするとき、私たちは使えない自分を責め、恥じ入ることが多い。しかし、その態度は間違いであり、原因は道具のデザインにある、と著者は主張する。 <br>&nbsp;「デザイナーは、起こり得るエラーが実際に起こることを想定した上で、そのエラーが起こる確率と、エラーが起こった時の影響が最小になるようにデザインしなければならない…」 <br>&nbsp;&nbsp;&nbsp;この発想こそ、現代ヒューマンインタフェースの根底にあるユーザー中心のデザイン原理であり、本書はこのデザイン原理について一般を対象に初めて語られた代表的著作である。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;本書では、まず身の回りにある道具にどのような問題点が隠されているかを考察し、道具を使う人間についての行為や知識に関する認知心理学的な分析を行う。さらにユーザーにとって良いデザインとは何か、なぜデザイナーは良いデザインができないのか、と分析を進め、これらを踏まえた上で、ユーザー中心のデザインの7つの原則を提案する。 <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;学術的には高度な内容であるにもかかわらず、その語り口調は軽快でわかりやすい。本書自体、大変ユーザーフレンドリーなのである。すべてのデザイナーにわかってもらいたい。そうした彼の考えが貫かれた1冊だ。(松本浩二)
管理人の書評: 僕はこんな本を読んできた。 はこちらからどうぞ。
| ビジネス・経済 | 金融・経営 | 漫画・アニメ | 文学・評論 | 科学・技術 | 人文・思想 | アート・建築・デザイン | 社会・政治 | ノンフィクション | 新書・文庫 | 旅行ガイド | ホビー・スポーツ | エンターテイメント | タレント写真集 | 歴史・地理 | 医学・薬学 | 資格・検定 | 暮らし・健康・子育て | 語学・辞典 | 参考書・受験 | 子供向け | 楽譜

誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論