恐らく理系高校生から理工系の仕事に就いている社会人まで、皆であそべる最高級のおもちゃと思われる。すばらしい。高校生はこれを使って交流回路の理論をシミュレーションしてみると理解が深まると思う。なんでもっと早くこの手のシミュレータを使用しなかったか悔やまれる。
インストールから解析手順まで、スクリーンショット満載でちょっと丁寧すぎて、いらいらしちゃうぐらい親切な本です。<BR>でも、読者がはじめて使うツール、ということを想定するなら、これぐらいで当然かもしれません。<P>パソコンを脇に、一ページごとに丁寧に読むような読み方が本書にはふさわしく、またそうしないと本書の真価は発揮されないでしょう。<P>本書に解説されている回路例は、特に高度ではありません。<P>しかしながら、本書を学んで到達できる地点は、決して低くありません。<BR>読者の電子回路の知識に依存するとは思いますが。
私の職業はデバイスモデリングである。この本は回路シミュレータを始める人にとっては親切な内容である。非常に解りやすく手順を公開している。特に12章の受動部品のシミュレーションについては読んで頂きたい。未だに、抵抗は抵抗値、コンデンサは容量値で回路シミュレーションをしている方が多いと思う。しかし、その部品にはコンデンサの場合、ESR,ESL値が含まれている。周波数特性が加味されているからである。これも含めて回路解析をしなければならない事が解りやすく書いてある。<P>今後は、回路シミュレーションで問題となる収束問題等にも触れて頂けると、より一層、実務的な書籍になると思う。<P>付属でCD-Rがあるので、電子実験室を体験してない人は体験して欲しい。マニュアル的な意味もあり、側に置いておきたい書籍の1冊である。