英語は基本動詞と前置詞・副詞の組み合わせで多彩な句動詞(いわゆる「熟語」の多くはこれ)を作るという特色をもっていますが、それらはネイティブでない人間にはひたすら煩瑣で意味不明なものに見えがちです。しかし、それら一見したところ不条理かつ無秩序な英語の句動詞も、個々の前置詞のイメージをつかむ事によって、直感的・統一的な理解が可能になります。この本は、そのための優れたツールの一つなのです。
これほど熟語をうまくまとめた熟語本は他には知りません。以前のものはチェックシートを使えず、さらに改訂とともにサイズが大きくなり使いやすくなりました。いっそ普通参考書のサイズにしてしまって演習中心になったら本当に最高だと思います。
システム英単語のミニマルフレーズの覚えやすさを期待してこれを買った人はがっかりするかも知れない。こちらはミニマルフレーズはなく、覚えやすさという点ではかなり劣るだろう。<P>この本の特色は、熟語がなぜそういう意味になるのかというイメージ作りに役立つという点である。主に基本動詞や前置詞のぼんやりとした意味の方向付けをまずつかみ、それが別の語との組み合わせによってある熟語の意味に決定するという感覚をつかむことが出来る。<P>ただ、元々ある程度熟語を知っていないと効果は薄いだろう。この本は新たに覚えるのではなく、覚えた熟語の整理・体系付けに向いている。<P>別の熟語集を一冊仕上げた後の洗練にはオススメ出来る。