読みました。すごい。私にとって、いい本の第一条件は「既読感がないこと」ですが、まず本書はその意味で極めて質が高い。著者はあらゆる成功者、成功本、幸福論、自己啓発本の類を読破研究しているようだが、それら膨大な知識は、あくまで自説の裏付けや補足としてしか引用されておらず、そこに著者の余裕みたいなものすら感じた。これだけ成功や幸福に関する本が出ている中で、これだけ新しい論説を展開することは驚異的ですらあると思う。読むこと、読むこと、すべてが新鮮な驚きをもって頭の中に刻み込まれました。<BR> あと、ナポレオン・ヒルも、カーネギーも言うまでもなくすばらしいが、この「７日間で人生を変えよう」はより現代的で時代にマッチしている。心理療法、催眠療法の第一人者だからこその、精神面、深層意識からのアプローチ。それはときどき出てくる「繰り返し」や、各章冒頭の「寓話」（これがなかなかウィットがきいていて面白い）、こまかな「言葉遣い」などに織り込まれているのだろう。私も購入時には「どれだけ効果があるんだろう？」と思っていたが、気がつくといつもポジティブなことばかり考えているし、同僚にも「最近、調子よくない？」などと指摘されたから驚きだ。これには少し笑ったが。<BR> それからもうひとつ。本書は装いがある意味、男性的だが、中身は性差問わず女性にも大きな満足を提供してくれる。ビジネスでうまくいきたい人にも、人間関係でうまくいきたい人にも、大きく得るものがある。こんなに素晴らしい本なのに、すこしもったいないなと思った。女性の立場から、ぜひ女性にもと声高くおすすめします。
イギリス留学しているときに大学の教授の薦めでポール・マッケンナははじめて読みましたが、向こうでは極めて高い評価を受けているだけあり、著書もかなり密度が濃くできています。原著ですでに読んでいたのですが、このたびの日本での出版をたまたま書店で知り、翻訳版も購入し読みなおしました。<BR> 本書の魅力は多くありますが、まずは、理屈だけでなく、イマジネーションを使ったり、実際に手を動かしたり、誰にでもできるエクササイズを導入している点があげられると思います。敷居の高すぎる啓蒙本も多い中、これは誰にでも着実にこなせ、かといって目標とするところは決して低すぎない、バランス感覚に秀でた本であると感じました。<BR> それからもうひとつ、著者は東洋思想の影響を強く受けていますが、一般に「神秘」などと不思議もの扱いを受けがちな東洋的思想・東洋的医療の力の有用性を、論理的に、裏づけとともに、いわば“西洋的に”解きほぐし解説しているところには舌を巻きます。<BR> 実に鮮やかな論理展開で読んでいて気持ちがいい。<BR> 文章のところどころにコラム的に囲われた「古今東西の著名人たちの金言」も本文とリンクしていて面白い。ヴィクトール・フランクル、アインシュタインから、ロバート・デ・ニーロ、ライ・クーダと、人選の幅が広いのも、著者の興味や知識の広さ、人柄を出しているようで、ほどよくいいスパイスになっています。
同僚の薦めもあり本書を読んでみました。<BR>こういった本は著者が自分の成功記を語り、読者も著者が成功したようにすれば成功するはずだ、<BR>と半ば一方的な論理を元に展開されていくものと思っていたのですが、本書は違いました。 <P>もちろん、著者マッケンナ氏の成功体験談も満載。だがそれらはどれも科学的に裏づけされており、<BR>誰にでも当てはめることができるでしょう。 <P>さらに素晴らしいのは、随所に書き込み欄があり、そこに「欲しいものは？」「将来の夢は？」など<BR>記入していくことで本当に自分が求めているものとは？本当の自分とは何か？という本質的な部分を<BR>再認識できたことです。参加・体験型の新しい自己啓発書である本書の効果を<BR>こんなことからも十分イメージしていただけるのではないでしょうか。 <P>本書を読めば７日間で劇的に人生が変わる、わけではありませんが<BR>７日後には今の自分とは違う自分と出会うことができるでしょう。<BR>そして、そのまた７日後にはさらに輝かしい自分が待っている、<BR>そう希望を持つことができる良書です。<P>著者のマッケンナ氏に感謝の気持ちを込めて。
