LEONの秘密と舞台裏  カリスマ編集長が明かす「成功する雑誌の作り方」 みんなこんな本を読んできた LEONの秘密と舞台裏 カリスマ編集長が明かす「成功する雑誌の作り方」
 
 
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LEONの秘密と舞台裏 カリスマ編集長が明かす「成功する雑誌の作り方」 ( 岸田 一郎 )

今、一番元気のある雑誌といえるだろう。<BR>当たらないといわれていた中年男性向け雑誌に新風を吹き込んだ『LEON』の編集長・岸田一郎氏による成功の秘訣本。<P>岸田氏の自伝的な要素も含みながら、どのようにして『LEON』ができたのか、どのような哲学、コンセプトによって作られているのかが語られる。<BR>中でも興味深いのは、出版不況といわれる中で、「部数売り上げ」ではなく「広告収入」による雑誌ビジネスというカタチを作り上げた点。これまでにもそういった雑誌はあったが、やはり主流は売り上げ中心で雑誌が作られていた。雑誌が100万部売れていた昔ならいざ知らず、売り上げが下がっている現在の状況で、過去のスタイルに固執していてはいけないと岸田氏は主張する。<P>『LEON』ファンはもちろん、すべての雑誌出版にまつわる人が読むべき、これからの雑誌ビジネスを考える上で重要な一冊と言えるのではないだろうか。

「モノ」があふれる時代。しかし何かモノ足りない。「LEON」は誰も手を付けなかった「モノ語り」を富裕層のターゲットに対して行い、「新しいオヤジ像」を「ちょいモテ」と一言で表現する、斬新なストーリーづくりで成功した。本書では、「伝説の編集長」岸田氏が、その戦略を惜しげなく公開している。 歳の割に、しかも少年期から「遊んでいた」岸田氏は、冷徹にファッショントレンドを見ていた。『ポパイ』世代がもう読者ターゲットのメインに進出しつつある、「消費は美徳」の世代へ向けた「モノ語り」とはなにか――彼の真骨頂は、コンセプトの練り上げ、目的に対して厳しいスタッフ選び、そして働かせ方、 何より磨き上げた「自分の見立て」を信じ、伝える言葉選びの厳しさ。そして、その目的は、雑誌という、失敗すれば致命的になりかねない大きな器を成功に導くという徹底したプロフェッショナリズムにあった。 しかし岸田氏は、お客にはそれらの努力をおくびにも見せず、何を求めているかを一瞬で見抜き、 その耳元で「ちょいモテ」「ちょい不良(ワル)」「ちょいムチ」などと、囁いているのである。ある種老練なホテルマンのような、このホスピタリティと戦略性。それが、「LEON」成功の秘訣なのであろう。

遂にでました岸田編集長の本。<BR>2001年9月に創刊してからずっと読み続けてるファン!的にもOK。<BR>普段講演などでお話しているのは「事例」が中心ですが(本にも含まれているのでご安心を)、今回は本ということでやや自伝的な要素も含みつつ、編集長というリーダシップ、「ビジネス」と「編集」のバランスをどうみるかあたりの考え方の組立て方、みたいなものを書いてくれているのが面白いです。意外性も含めて星5つです。

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