「利益ある成長」という「株式市場が求める以上の株価の上伸を実現するための方策」。そのようなものが手に入れば、本当に助かると思う経営者が多いことであろうが、そのような要望に応え得る一冊であると思う。<P>持続的イノベーション、破壊的イノベーションというクリステンセンの前著での議論は、無消費者の消費者への転化という、より挑戦しやすい軸を加えている。<P>プロダクトを「属性」ではなく、「片付けるべき用事」という視点で設定するべきという新たな視点等々、経営実務者にも斬新な視点を与えられる力がある。<P>原著の出版の後、極めて短いリードタイムで邦訳が出版されたことが喜ばしい。
内容はすばらしい。「ジレンマ」では深堀りされていなかった破壊的イノベーションの予見とその対応について非常に興味深い分析と考察がなされていたと思う。しかし、残念ながら和訳がダメすぎる。誤字程度ならご愛嬌だが、そもそも日本語になっていない。用語の日本語化もセンスがないし(『無消費に対抗」って、わかるけど。。。)、句読点の位置もメチャクチャ。修士課程1年生の学生が、英語をそのまま日本語にしたような稚拙な日本語だった。兎に角、内容はすばらしいのに、日本語がダメで読みにくいので、英語が達者なヒトには原文で読むことを勧めている。従って、内容は5つ星だが和訳がダメなのでマイナス1。
前作「イノベーションのジレンマ」が理論の構築を目指したの対し、本書は理論を用いる方法を読者に教えることを目的としています。<BR>状況に基づく理論でなければ実効は期待できず、状況の変化に応じて戦略を使い分ける必要があり、戦略そのものではなく『戦略を策定するプロセスをマネジメントすること』の重要性を説いています。<BR>また、マーケティングにおいてかぎとなる分析単位は「顧客」ではなく「状況」であると言っている点も興味深いです。<P>かなり中身の濃い本です。勉強になります。面白いです。<BR>新規事業立ち上げに関わる人は必ず読まなければならない本ですね。