他ディストリビューションを使ったことがある人であれば、本書1冊あればかなり使いこなすことができます。また、Linuxは初めてという人だったら、他Linux入門書と本書があれば良いでしょう。<BR>翔泳社のこの「デスクトップリファレンス」シリーズは、「~したいでサッと引ける」というのが謳い文句ですが、目的の項目を非常に探しやすい。また、”辞典”なので頻繁に開いたりすることを考えて、ビニールのカバーが付いていて使いやすいし、大きさも、まさに常時机上に並べておくのみピッタリです。
待望のDebian/GNU Linuxの解説書が出た。6月6日に3.1がリリースされてsargeが安定版になったので、グッドタイミングでもある。DebianがLinux ディストリビューションの中でとっつきにくかったのはインストールの厄介さと解説書の少なさのせいだと思う。インストールの厄介さは3.1で大きく改善され、解説書の少ないことも本書で解決。万歳!と言いたいところだが、買ってきて読もうとしたところ、字が小さすぎて読めない。確かにLinuxを扱う人間は若い世代が中心だから、こんなに小さい字でも読めるんだろうが、老眼鏡をかける身になるとこの字の小ささは何とかならんか!パソコンの前に座って、画面を見るときと本を見るときに老眼鏡をかけたり外したりでは、能率悪くてどうにもならん。それでも本文は何とか読めるがサンプル文や写真の中の文字にいたってはどうにもならん。虫眼鏡を使えというのか!若者だってこんなもの、読めない(と想像する。トホホ...)。こんなことは内容以前の問題である。これはもう評価ではなく、ほとんど抗議!翔泳社の馬鹿!辞典だから版型を小さくすればいいってものではない!
見た目から内容にいたるまで、ホントに「辞書」である。<BR>「何を」やりたい~どうすればいい、という対応が明快になっており、普通に使い始めようという人からある程度使い込んでる人まで、あらゆる層の役に立つだろう。また、Sarge対応と銘打っているが、バージョンに依存しない情報も多く含まれている。たとえば公式開発者になるためには、という内容が記載されているが、これは特にどのバージョンの開発者という話はなく、Debianというプラットフォームの開発に関連した話である。そうでなくとも、気が向いた時に本書を取り出して読むのもよい。<P>但し、最初から順序良くステップを踏んで「1,2,3」というわけにはいかない。なぜならば辞典だから。そのような「順を追って」という向きを志向される方は、本書とあわせて、Sarge対応の徹底入門もあわせて求めるようにした方がよいだろう(本レビューを書いた時点ではまだリリースされていないが…)。本書と徹底入門とは補完関係にあるとのことなので、損にはならないはずだ。