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ハーバードで学ぶマネジメント・コミュニケーション ( マイケル・エルキンズ ハタズリー リンダ マックジャネット Michael Elkins Hattersley Linda M. McJannet 林 和恵 木村 けい子 水谷 栄二 )

いまコミュニケーション系の仕事をしているので参考までに読んでみた。いろいろな本からの引用部分はうまくまとめてあったが、全体としては、前から知っていることばかり。コンサルタントの1、2年生が普通に知っている内容ばかりだったかな。特に新しい発見、考え方がなかったのが残念です。たしかに詳しく書いてあるのは間違いありませんが、逆にそんな分厚く書く内容なのか、読者の判断がわかれると思います。

組織の中心的なポジションにある人、(あるいはこれからそうなりたいと願う人)が習得しておくべきコミュニケーション技法について、丁寧かつ系統的に解説されている意欲作である。<P>本書は、マネジャーに求められるコミュニケーション・スキルを、日常のコミュニケーションとハッキリ区別するところから議論をスタートさせている。<BR>マネジメント・コミュニケーションが他と違う最も大きな点は「人を動かす」というテーマ性にある。メッセージとは「あなたが話したいことを長々と話す」ことではない。相手のメリットや価値観に確実に働きかけ、相手がゴールに向かって動いてくれるようにすることである。そのためにはメッセージの発信者は、実行可能な目標の設定、相手の分析、メッセージ構造の十分な吟味といった一連の計画が必要となる。とくにグローバルな環境で、文化の壁を越えてコミュニケーションを取ろうとするとき、その大切さが明確になる。本書はそのような戦略的コミュニケーションについて体系的に書かれた、初めての本ではないかと感じる。<P>かつて米国のトップマネジメントがWASPで占められていた時代があった。ところがインターネット化とグローバル化の波のなかでこの前提が崩れてきたとき、同質の社会のなかでは上手くいっていたコミュニケーションが、多様な社会では上手くいかないことが徐々に明らかになった。コミュニケーションの重要性が再認識され、コミュニケーション・スキルについての研究が進んだのが90年代だった。<BR>今の日本は、中国などのライバル諸国とともに新しいグローバル化の時代に入りつつある。これからの経営者にとって、マネジメント・コミュニケーションのスキルを持っていることが、ますます重要なコンピテンシーになるだろう。

コミュニケーションに必要とされる要素がわかりやすく分類・解説されているので、「マネジメント・コミュニケーション」というタイトルですが、どのような職責の人にも役立つ本だと思います。<P>応用編には、ハーバード・ビジネススクールのケースが収録されているので、具体的な状況を想定して自分なりの対応を考えながら読み進めることができました。<P>近年、特に日本の大企業の不祥事の際に、リーダーがメディアの前でことごとく失態をさらしているのが見受けられますが、この本をしっかりと読んで学習したリーダーならば、どのような状況でも質の高い対応ができるのでは、とつくづく感じます。

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