SOX法の背景や意図しているところから、どのように企業は変わっていくべきか、またどのように対応していくべきか。また、その理由は。など、項目毎に簡潔にまとめられていてとても読みやすく、理解しやすいです。若手社員から経営層まで幅広く入門書として活用できると思います。
編集がGOODです。各単元が数ページにまとまっているので、通勤中などの隙間時間を使っても、読みとおせるのでは。また、参考書的にわからないところだけを読むこともできるので、使い勝手はいいと思います。
本書は決して企業改革法の解説書ではない。その意義及びCOSOに考え方をベースに、さらに日本での商法(会社法)の改正の動きまでを非常コンパクトにまとめ、その中での内部統制のあり方を、COSO-ERMをベースにした体系でまとめている。その点で内部統制についての基礎知識をつけるには非常によい本だとお薦めできる。日本企業での社員文化の変化に基づく対応、プロセスオーナーシップが日本では明確化させていないとの指摘はその中でも特に注目すべき点であり、内部統制システムを構築していくときの障害になる点が強調されている。一見図が多く、一テーマ数ページで構成されたハウツー本みたいなイメージを抱く可能性があるが、問題意識は一貫したものがあり、日本的文化の企業に勤務する者にとってはいろいろな課題を提起してくれる本でもある。