本書は、株の初心者がテクニカル分析等の売買技術を学ぶと同時に、知っておかなくてはならない、マーケットに対処するための心構えを具体的にかつ細かく顕した、トレーダーの基本書である。<BR>いくらすばらしい売買システムが構築されたとしても、それを執行するのは、感情の動物である、生身の人間だ。であるから、今まさに、売買タイミングだという時に、そのような感情である、期待や願望や欲望や恐怖や不安などから揺れ動く心が、マウスのクリックを躊躇させてしまう。このように、運用ルールを遵守できない精神をコントロールして、どうすればマーケットに立ち向かえる精神に変えて行けるのか、という原理原則がこの本に書かれている。<BR>将来、ロボットが人間に代わって売買を執行するようなことにでもなれば、このような精神論的な本は必要なくなるかもしれないが、現時点では、人間が売買行為を行っている以上、根本的な精神の強化がまず最初にすべき課題であり、技術はその土台の上に、さらにその上に利益があなたを待っているのだ。
まず、この本は投資テクニック本では無いということです。<BR>訳者によると、この本は2部構成の内の第1部で『心構え編』<BR>で、第2部は『スキル編』なのだそうですが、その内容がアメリカの<BR>ことばかりで日本人には馴染みがないと判断したため割愛したそうです。<BR>よって、投資テクニックを求めている方にとっては満足できない内容かも<BR>しれません。<P> しかし、この本には投資前の心構え、損切りの重要性、失敗から学び<BR>それを将来に生かすこと、投資日記を書く方法などがしつこいくらい<BR>書いてあります。<BR>これらは、投資家(特に初心者や投資が上手くいっていない方)にとって<BR>決して無益になるようなことはないと思います。また、今までの投資スタイル<BR>を見直す良いきっかけにもなると思います。私自身も投資日記を書こうと<BR>決心しましたし、今後、何度も読み返すであろうという予感がします。
私は株式投資を始めて1年半のサラリーマンです。<BR>ITバブルで盛り上がる株式市場の雰囲気と、401Kだのペイオフ解禁だの、自分の資産は自分でという空気に流され、当時期待だけが先行し、何をしているのかよくわからなかったIT企業に投資しました。<BR>結果はお察しの通り。<P>途中幾度かは話題とともに上昇したにも関わらず、すぐに元の下降トレンドに戻るという繰り返しで、当初の投資額は10分の1になりました。<P>その間、「今日までの損はあきらめ、今日以降本当に上昇する銘柄かを判断しよう」だとか、「ここから10%下がれば損切りしよう」とか区切りを決めたつもりでも一切守れず、また、上昇したときですら「これからさらに上昇して取り返すぞ」などと考え、結局今に至りました。<P>この「デイトレード」に!!友人の勧めで出会いました。最初は「プロ向けの本を読んでもなぁ」などと考えていたのですが、出てくるのは、一度も損きりできなかった私を責めるかのような、教訓の嵐。しかも表現を変え、何度も繰り返され、否が応でも私の間違いに気づかせてくれました。そして早速、現在の持ち株は売りました。<P>今は、ボロ株を一単位ぐらいしか買えない資産なので、しばらくは教訓の通り投資の勉強をしつつお金を貯めます。そしてタイミングをみて華麗に復帰を試みるつもりです。