聞いたことの無いソーシャル・アントレプナーシップと言う言葉。<BR>「社会福祉」と「お金もうけの起業」という一見相反する二つを組み合わせた造語で有るらしい。<BR>バブル絶頂期の日本は外国人から見れば、まさに豊かな生活の糧にあふれた国で有ったらしい。今の日本には何処に向かって進んでいるのかと不安を感じないではいられない状況が有るが、まんざら捨てたものでもなさそうである・・・と言うのも、何らかの社会の矛盾を解消しようという情熱を持った人達が居るからだ。そういう夢を持った行動家の実態が書かれているこの本を読めば暗く閉ざされたかに思われる社会にも一条の光りが垣間見える。<BR>まさに救われる思いがする。但し簡単な事では無い。それを遂行する為には持続力と誠実さ、そして人間が本来持っている欲望さえもコントロール出来るという確固たる信念も要求される。それらを全て兼ね備えた者だけに途は開かれる。こういう起業者達が一人でも多く出現する事で世の中は少しずつでは有るが変わっていくのだと思う。大変感動しました。
ソーシャルアントレプレナーが、何なのか、どういうことが彼らによって起こりそうかが、具体的な事例とわくわくする躍動とともに、非常にわかりやすくまとめられている本。遅くとも、今年中に読むことをおすすめします。世の中はどんどん動いて行くから。
ソーシャル・アントレプレナー、ソーシャル・ベンチャーっていう新しい時代の起業家に関する詳細なレポート。写真家である筆者の撮った、今、世界で活躍する社会起業家の顔がとても素敵です。グローバル化する世界各地で人々の暮らしに密接に起きている問題。それらを解決する方法(ソリューション)を創造し、社会に役立つことで事業として成り立たせていくアイデアと実行力に勇気が出ます。巻末で金子慶応大学教授が書いていますが、若いころから社会の問題に対面し「こころのさざなみ」を感じた人が、それを解決するために実際に一歩を踏み出すところからすべてが始まります。彼らが示している日常の中の可能性に一票を投じたいと思います。