日本人を本気で怒らせるのはそう容易なことではない。なぜ過去の日本人が今だに非難されるような事をしたのかどうしても納得できなかったが、この本で今までの疑問が一気に晴れた。<P>そこまでの経過が今現在の日本ではあまり語られないのと同じ様に、当時のアメリカにも全く届いていなかったその理由もよく分かった。真実を話すと援助が打ち切られてしまう宣教師。不買運動を恐れて中国の悪い話ができないビジネスマン。ああそういう訳だったのか・・・なんだか今と同じ。そんな中で立ち上がってしまったのが日本人だった。<P>在中米英の官民の大勢が「我々が何年もやるべきだと言っていた事を日本がやってくれた。」とある。にもかかわらず、国際世論を味方につけられなかった。「日本のミスは、武力行使までの経過を世界に向かって説明すべきだったのにしなかった事」なんていう外交下手なところは、なんだか今の日本そのものでは?<P>私のようなただの主婦が読むよりも、対中柔軟外交を推し進める政治家の皆さんにぜひぜひ読んでいただいて、中国人という人たちをこの著者のように理解し、同じ間違いを繰り返さないようにてほしい。
読んでみると、70年も前に書かれた内容とは思えません。今の中国にそのまま当てはまります。たとえかつての日本による侵略がなかったとしても、中国政府は別の理由を見つけて国民の反日感情を煽っていたでしょう。この本を読むとわれわれがどう努力しようと中国は変わらないし、おそらく変わろうとしないだろうと思われます。隣人中国を知るには最適の本。日本人が同じ内容で書いても一方的になりますが、第三者である米国人が書いているところの意味が大きいと思います。最近の中国の傍若無人ぶりに腹を立てているできるだけ多くの日本人に読んでいただきたい一冊です。
中国四千年とはよく言われる言葉だ。世界の五人に一人は中国人でもある。孔子、老子、孟子等々、偉大な学者も数多く排出している。しかし、中国で先進国並みの発展を遂げている都市は数少ない。香港、上海など中国人以外によって統治された都市のみが、なぜ先進国並みなのか、本書に答えが書かれている。書かれたときから半世紀以上たった今も本質は何も変わっていないだろう。だから中国四千年なのだ。<BR> これだけミソクソに書かれていると、著者は心底、中国人のことを嫌っているように読めるが、きっとそうではない。自分の愛する(無意識のうちに愛してしまっている)けったいで理解できない中国が、間違った形で理解されているのが、たまらなく嫌なのであろう。<BR> 本書を読むまでもなく、明らかに言えることは、世界の五分の一の中国を相手にしないわけにはいかない。だが、一定の距離を置かなければならない。中国特有の訳のわからない論法には、武力も辞さない毅然とした態度が必要であることだけは間違いない。四千年の歴史がそれを証明している。星5つ。