毎年クリスマスが近づくと「さむがりやのサンタ」に会いたくなる。「やれやれ今年ももうおわりかい・・」と仕事の合間にふと気付くとさむがりやのサンタと同じ様なひとりごとを言っている。そうなるともう,絵本をひもとかずにいられなくなってしまう。本棚から絵本を引っぱり出し,しばらくは玄関に飾っている。このサンタさん,仕事はテキトーにこなしつつも,結構楽しんでいる様子がとてもいい。子どものサンタさんへのプレゼントよりも「これこれ」とブランデーをくゆらしている姿や「寒いのは苦手」とぼやいたり個性的な一面も見せてくれる。何よりもうらやましいのは居心地の良さそうなご自宅。仕事が終わってうちに帰ってからの歯磨き,入れ歯の手入れにいたるまでデティールにこだわるラスト。レイモンド・ブリッグズの作品の中でダントツ一位に輝く絵本です!
小学校低学年の頃に学校の図書館で見つけて、すごく気に入って何度も何度も読んだ記憶があります。でも、その頃はそんな絵本を買うほどおこづかいがなくて(月200円とかでしたから・・・)それから、高校生になった頃に「あの本がほしいな」と思ったころにはタイトルを忘れてしまっていた上に、まだインターネットもさほど普及していなかったので、すっかり縁遠くなっていて、5年前にようやく原書の方を購入しました。子供心に、この絵本のブラックユーモア(イギリス特有の)はわかっていたような記憶があります。だからこそ、小学生の私はひきつけられサンタさんを大好きになったんだと思います。子供も大人も楽しめるとっても素敵な絵本です。ちなみに小学生の頃は存在を知らなかったのですが、夏編も好きです。
仕事中のサンタもさることながら、疲れて帰宅したサンタの休日の過ごし方が心地よさげです。疲れた体でゆっくりディナーの仕度、料理が出来上がるまでにシャワーを浴び、さっぱりした靴下をはき、一杯のビールを楽しむ!大人!子供心にこのサンタの一人きりのディナーに呼ばれたいと思ったものです。2才になる息子も大好きで「さんた!」といいながら本を持ってきて寝る前に必ず読んでます。やはり食事のシーンは大好きのようで「ちーず!」「ばなな」とか言いながら見ています。軽い朝食、ブランチ(?)雪の積もった屋根の上でサンドウィッチと果物のお弁当・・と食事のシーンが結構あり、どれもとても美味しそう!!