多分、何度も通い慣れた道なのでしょう。<BR>けれども今日は何か違う。<BR>日は暮れ、霧も立ち込め、自分が何処にいるのか<BR>分からなくなる。<BR>そうなると、おっかなびっくり、いつもと違うものが見えてくる。<BR>精神的異次元に初めて迷い込んだのだろう。<P>大人となった今ではなかなか味わえない感覚、<BR>あぁ昔こんな不安に襲われたことがあったなぁ。<P>やっとこぐまの家へ着く。おしゃべりをしながら、<BR>「こぐまくんといしょはいいな」<BR>としみじみ感じる。そして<BR>「しろうまさん、どうしているかな」<BR>と、霧の中で見かけた幻影のような白馬を<BR>気にかける。<P>少したくましく、よりやさしく<BR>ひとつ山を越えた達成感を感じたことだろう。
<BR>登場するキャラクターがみんな可愛らしいです。<BR>特にお友達のはりねずみ君とこぐま君は、お互いに相手を気遣うところとかがとてもいじらしいです。<P>読み進めていくうちに、自分も霧のなかで迷い始めているような気分になってきます。(霧の中のページは、字も霧の中みたいに読みにくいです。。。)<P>でもはりねずみ君は、いたずらに不安になったりせずに、友達のことを考えたり、大切なもののことを思ったりしながら霧の中を進んでいきます。<P>もしはりねずみに生まれ変わったとしたら、こんな風に生きたいと思わせるような物語です。<P>普段忘れてしまいがちな優しい気持ちを思い出させてくれる1冊です。
野いちごの蜂蜜煮をお土産に仲良しのこぐまに会いに行くはりねずみ。<BR>最初から夜の情景、そして霧が立ち込めます。<BR>静寂独特の音が聞こえるような気がします。<BR>おはなしはありますが、流れていく静かな情景をそのまま<BR>静かに味わいたいですね。<BR>霧の中の白馬がとても幻想的です。