ファン待望のファインダーシリーズ最新作である。<BR>あらすじの「もうお前を自由にしてやる気がなくなった。オレと奈落の底までご一緒願おうか」という麻見のセリフから、もっと甘い話になるかと心配していたのだが……!?<BR>麻見と秋仁のつかず離れずの微妙に醒めた関係は相変わらずで、ファンを裏切らないストーリーになっているところはさすがだと思った。<BR>眇めた目線一つで、キャラクターの屈折した心情をここまで如実に描き出せる漫画家は、今現在、やまねあやのの右に出る者は居ないのではないかと思う。<BR>エロく華麗に、そしてリリングに……。<BR>この先の展開が、一日も早く読みたいと渇望してしまう。<BR>この作品は、どこまで広がりを見せて行くのか、とても楽しみでならない。
前2作では、短編でなかなか進まなかった秋仁と麻見の関係が、事件を通して、更に深まっていくものの、事件解決の為に深みにはまった秋仁の勇み足が更なる展開へ・・・<BR>BL系としては、ハードな展開が多いですが、受けの主人公の気持ちが100%攻の相手に来ている訳ではなく、かえって醒めた目をもっているのが、他のBL作品と違います。<BR>とは言え、濡れ場はもちろん、後半は衝撃的なシーンもあって、今後の秋仁の状況が気になりますが、単なる甘いラブシーンだけでない、濃い太い話を期待するなら、ぜひ!読んでみて損はないです。