この本は、「現代地図と歴史地図を重ねた新発想の地図(特許出願中)」というところが最大の特徴です。<BR>幕末の歴史地図を色刷りで書いておき、同じページに現代の地図をトレーシングペーパー上で記入し重ねることができるようにしてあるユニークな地図の掲載してある本です。<P>これを見ると、現在の同志社大学・中学は、幕末の頃は薩摩島津屋敷で、同様に京都大学は、尾張徳川屋敷と土佐山内屋敷でした。今、京都御苑と呼ばれている所は、公家屋敷が密集しており、岡崎にある、みやこメッセや京都市美術館は加賀前田屋敷と言うことになります。京都府庁は、京都守護職屋敷跡で、京都市役所は本能寺跡です(信長の最期の場所からは移っています)。<P>池田屋騒動は、三条河原町東入る北側のパチンコ店の場所で起こり、河原町蛸薬師の竜馬暗殺現場の「近江屋」は土佐藩邸(現在はスナックが軒を並べていますが)から4メートルのところにありました。桂小五郎は、現在の「飲み屋街」を逃げ回っていたことになります。<P>「新選組」が「壬生浪士」と呼ばれていた「壬生」の地は洛中のはずれにあり、私が、生まれ育ち、現在も住んでいる場所一帯をさしています。この地に屯所を構えたのは、警護すべき二条城や京都所司代が近かったためでしょうか。当時は、当然徒歩で移動していたわけで、狭い洛中とはいえ、結構な距離を「新選組」はうろついていたことが解かりました。<P>歴史を机上で読むものとして捉えるのではなく、実際に史跡を歩いて確かめるのも、追体験として必要かもしれません。きっと歴史の見方が変わることでしょうね。
古地図の京都と、現代の京都の地図が照らしあわせられていて、京都の様々な移り変わりが一目瞭然になっていてとてもわかりやすいです。また、京都で起こったいくつかの事件が詳しく解説され、京都の歴史を実感できる一冊です。
最近、書店でも平積みになっているんですが、幕末/維新のときの古い京都の地図と現代の京都の地図を重ねて見れる本なんですよ。<P>この本に池田屋騒動のときに新撰組はどういうルートで池田屋に向かったのか、とか鳥羽伏見の闘い、坂本竜馬暗殺なんていう歴史上のイベントが地図で説明されているので、とてもおもしろいと思います。<P>で、この本によると京都大学の北部キャンパスにはかつて土佐/山内藩の広いお屋敷があったことが書かれているんです。<BR>しかもここには陸援隊の本部もあったということなんです。<BR>私は高知(土佐)出身なのですが、自宅の近所に故郷につながる場所があったなんて、目からウロコが落ちるとても新鮮な感じがしてます。<P>あと、京都に坂本竜馬のお墓があるのは有名な話しですが、この本によると京都市内には坂本竜馬の銅像が5体もあるんだそうです。<BR>坂本竜馬の銅像としては高知の桂浜の銅像が有名ですが、まさか京都に5体も銅像があるなんて、こちらも目からウロコって感じです。<P>流行りものというわけではないですが、新撰組や坂本竜馬に興味のある人にはとてもお勧めの1冊だと思いますよ。<P>この本を手がかりにして、昔の京都にタイムスリップしてみるのもいいかもしれませんね。