薬に関する仕事に携わる者にとって「薬事法」は避けては通れな<BR>い法律である.<P> しかしながら,法律用語は非常に理解しにくく,苦手にしている<BR>者も多い.<P> 私も例に漏れず法律用語は苦手であり,自分の仕事に関係する最<BR>低限の部分だけしか理解してこなかった.<P> しかし,平成17年に改正薬事法が全面的に施行されたことをきっ<BR>かけに,薬事法を学び直そうと決心し,資料を探している中でこの<BR>テキストに出会った.<P> 結論的に言うと非常に分かりやすいテキストである.<P> カラーで読みやすく,法令の分かりにくいところや誤解しやすい<BR>ところには適切な解説が加えられている.<P> 今まで必要になった時に必要な部分だけ理解し,頭の中でバラバ<BR>ラに存在していた薬事法に関する知識が体系的に結びついた.<P> 読む人が限られるこのような対象にこれだけ分かりやすく解説し<BR>てくれている本は他になく貴重な1冊であると思う.
看板に偽りなし。平成17年4月29日第1刷発行となっているためもあり、4月1日全面施行に必要な事項がほとんど織り込まれているので便利である。施行規則の全文が無いのは残念。2月1日公布だったんだがなあ。<BR> 説明は噛んで含めるようで面白く分かりやすいが、やや冗長気味。もう少し項目立てを整理して(参照ページで案内するなど)ビシッと決めてもいいのではないか。イラストも無意味なものが多い。子供じゃあるまいし、絵本ではない。だがこれが最近のトレンドなのだ。気に入らない。むしろ、本文の理解を助けるようなオリジナルな図版に変えればもっと良くなるだろう。著者たち?はその道のプロと推察する。<BR> 決定的に不満なのは、施行令、同規則、告示、通知などの引用がゼロに近いこと。面白半分に読む読者は少ないはずである。読者をナメないでほしい。いくらよくわかる説明でも原典に当たらないではどうしようもない。この手の本の本当の価値はこれで決まるのだ。これさえあれば5つ星だがなア。早急な追加改訂版を切望する。<BR> 結論 素晴しい本である。広くすすめたい。