この本で全体を通して訴えていることは日本人は海外アーティストと違い、日本語という口先だけで発声できる言語の使用、外人との体格の違い(共鳴力のなさ)などから本物に実力があるボーカルが生まれにくいこの国でどうすれば海外アーティストのようなレベルの高いヴォーカルになれるかを説いています。いくらヴォイストレーニングで付け刃の歌唱テクニックを学んだりしても洋楽アーティストのような鍛えられた体と深い発声ができなければ結局口先だけの迫力ナシの歌やビジュアルなどで売っているアイドルと同じ歌唱力しかもてないということを説いています。実際アメリカではアイドルと言われるアーティストでもそれなりの歌唱力を持っていますし、歌が下手だと絶対認められませんが、日本は素人の音楽を平気で受け入れます。「アイドル」でなく歌で勝負する「本物」のヴォーカルを目指す方は1度読んでおいたほうがよいでしょう。これからどういう方向でヴォイストレーニングをしていけばいいか方向性がつかめます。
この本はある程度のヴォーカル経験と知識がある人むけです。私は声が出ないので声量をあげるために買いましたがかなりの高レベルでとてもついていけませんでした。内容は声の音質、音色作りやヴォーカル・テクニックのトレーニングからオーディションの評価票やステージングまで声をプロレベルで通用、活躍させたい人にはおすすめです、そういう人達限定で星5つです。