利休(ほんとは千宗易ですが)の<P>割に 俗っぽい 面を出した 評伝風というか<P>エッセイ風のマンガ 意外にあっさり読めた。<P>お茶というより お饅頭の食べ方をとか、<P>監修ナシでとか、参考資料は割愛でとか<P>自信がないのかな 制作の裏事情がみえて面白いですが<P>参考資料って 書いてもいいと思いますが、後追いの楽しみという<P>のがあるのに。<P>ただ 関西より西で 茶筅というと別の意味があるし<P>どうせ 名物 由緒書きなんて 偽物でしょ とまで<P>踏み込んで欲しかったな。
美しい装丁の本。また、絵もきれいで、よく描けている。千利休が生きた複雑な時代を手際よくまとめた手腕はなかなかのものだ。他の出版社で出せなかった本書を世に送った、さすがは「本の雑誌社」の眼力である。<P>千利休は超俗の芸術家ではなかった。4人の妻をもち、今で言う「死の商人」であり、茶の湯の頂点に君臨し、絶大な富と権力を誇った。ついには権力闘争に巻き込まれ、秀吉の不興を買って切腹させられるに至るが、芸術家の不幸な結末というよりは、戦国時代の権力者の習いに、異質の茶人が陥ってしまったのだ、と考えた方がよさそうである。<P>本書では、愛嬌者の秀吉が横暴な権力者に変貌する様を戯画化し、石田三成を矮小な小役人として描き、悲劇の達人・利休に肩入れする立場が明白である。また、讒言者としての住吉屋宗無(さすが松永弾正の子!)の造形はやや不自然。利休の芸術が描けていないとの批判も成り立つ(著者自身認めている)。解説コラムにも意味不明の記述がある。<P>にもかかわらず、本書の価値は高い。まず4ページの、用語の羅列をゆっくりと読んでみれば、本書が生半可な読み方ではなく、腰を据えた読書を要求していることがわかる。繰り返し読みたい、味わい深い作品である。
清原なつのの描く主役達は社会や時代からはみ出した人達なのでそう。「アウトロー」というべきなのかもしれません。アレックス・フライデーも金色のシルバーバックも有馬皇子も、そして花岡さんも。さして絵もうまくない清原なつのの作品をご丁寧にも二十年以上も前から持っているのは、そこが魅力なのでしょう。<BR>千利休もその一人。著書の意図はわかりませんが、茶の聖人ではなく、時代た社会からはみ出して行った宗易の生きかたが、彼女の描く世界をマッチしていた傑作だったように思います。