こんな先生がいたんですね。<BR>自分の命も顧みず、子供たちのために人生を捧げている。本当です。<BR>でも先生のお体が心配です。<BR>大切なことを教えてくれました。
水谷先生の本には幾度となく「大人の責任」という言葉が出てきますが、<BR>この本を読んでからは常に「責任」という言葉が頭の中で復唱される<BR>ようになりました。<BR>犯した罪を受け止めるのも「責任」、謝罪するのも「責任」・・・<BR>しかし私たちが背負う最も大きな「責任」は子供たちを大事に育てるということなのではないでしょうか?<BR>「生まれつき悪い子供なんていない」という言葉がより一層それに<BR>重みを与えていると思います。<BR>先生はその「責任」の重さを、決して頑丈ではない肉体で証明しています。
以前出版された「夜回り先生」の続編。「夜回り先生」では子供たちに向けたメッセージが中心だったのに対し、本作品は大人に向けたメッセージが随所に見られる。この作品も先生のメッセージにかなりの情熱が感じられる。読み始めると止まらなくなる。<P>先生が伝える大人たちへのメッセージには厳しいものも見られる。例えば、病人の子供はおらず、大人によって病まされている子供たちが多い。そのような子供がいたことに対し、その両親、大人を悔やみきれず、決して許すことはできないと述べている。<P>また、子供たちには自分で責任を持ち一歩踏み出すことを教育されているようだ。そうしなければ、子供たちの自律心が失われてしまい、手を差し伸べた大人たちに依存してしまうからだという。<P>本作品でも先生は子供たちが生きる喜びを教えてくれるとおっしゃっている。本書も経験談にとどまらず、必死に生きようとする子供たちの姿を大いに感じ取れる。この話を聞くと読者は何かしなければならないと感じる人もいるかもしれない。先生が大人たちに求めているのは子供に一言かけること。一言だけでも、子供たちは声をかけられると大きな励みになるという。実践を通じて得た先生の言葉に説得力を感じずにはいられない。