中島らもはこの町に多くの言霊を残した作家だと思う。この詩集とライブDVDは、そんな中島らもの投げかけた直球の言葉だ。多くのエッセイで語り、小説で綴った、らものロックが此処に在る。ファンの方にとっては、PISSのアルバムにも収録されていない曲がたっぷり収録されておりますので、待ちに待った音源かと思います。「いいんだぜ」はシンプルで善い曲です。「WALKIN' THE PIG」はアングラ的で善いです。詩集も50音順にまとめられているのでDVDで気になる歌詞も索引し易いのが善かったです。この本を読む度、無頼で格好善い男が階段から転がり落ちる姿が目に浮かびます。
私はらもさんが亡くなる一ヶ月前と三ヶ月前にライブに行った。<BR>これを観て、またライブを思い出していると、らもさんという人がつくづくワン&オンリーな人と思えてくる。<BR>表現の自由...いや、そんなコトバは陳腐に聴こえる。<BR>タイトルにも使われているので「ロック」という言葉でいえば、ロックをやるからロックなのでは無く、ロックな人がやってこそロックはロック足り得るんだろう。<P>私が行った会場ではちょっとした騒ぎがあった。<BR>ゲスト(町田康)の登場を待ちかねた泥酔客が「中島やめろ!早く町田出せ」と曲の合間に何度も怒鳴っていた。<BR>ついにらもがキレた。<BR>見世物を見るようには笑えなかった。生々しくて殺伐とした場面だった。<BR>その場面がDVD収められていて驚いた。<BR>ここにある歌・唄・詩たちはエンターテイメントと呼ぶには余りにリアルで、馬鹿げていて高尚だ。
らもさんの生ライブ観たことなかったのが悔やまれます。<BR>改めてすごい人だあと感服しました。<BR>ことばがせまってくるんです。気の抜けたトークに笑っちゃいます。<BR>ノってくる音、音です。声が耳から離れません。ノックアウトです。<BR>DVD観た後に詩を読むと、あの声がきこえてくる気がします。<BR>たばこの煙とバーボンの気だるい香りがするみたいです。<BR>この本を酒瓶と共に一番傍にある本棚に並べてみようと思います。<BR>只、今夜は飲みます。