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インプロヴィゼーション―即興演奏の彼方へ ( デレク ベイリー Derek Bailey 竹田 賢一 斉藤 栄一 木幡 和枝 )

 即興といえば、ジャズしか思いつかなかったが、音楽全体で即興の占<BR>める位置がいかに大きいかがはっきりと理解できた。<BR> 楽譜あるいは作曲(形式知)が力を持ちすぎていることに対して、演<BR>奏(暗黙知)の重要性を強調したものではないかと受け取った。

「イディオムを解体する」この言葉にひかれました。音楽を言葉で語る時、美しいだとか愛だとか情動の現れだとか、副詞的な表現で音楽を神秘で犯すべからざるものにしていることが多いように思います。<BR>そうではなくて、この本では音楽に、音に何ができるだろうかということに真摯に謙虚に向かいあった事実のみが書かれている、と思います。<P>我々の肉体に音楽を戻す、というより、むしろここで生まれ来る音楽を体験できる、そういったあり方として即興演奏があるのだということでしょうか。<BR>エリックドルフィーの名言を思い出します。

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