NEW・山口英文法講義の実況中継(下) [改訂新版] みんなこんな本を読んできた NEW・山口英文法講義の実況中継(下) [改訂新版]
 
 
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NEW・山口英文法講義の実況中継(下) [改訂新版] ( 山口 俊治 )

文法の基礎がある人がおさらいする感じで読むのが良いのかもしれません。文法項目は網羅されているのですが、内容は良書「FOREST」に比べると少ないし説明も本当に最低限必要な所のみ記述がされてます。中には、イディオムや言いまわしが羅列しているだけの単元もあります。逆にいえばこの本に書かれているレベルはわかってないとダメなわけですが。。

伊藤和夫著「英文法のナビゲーター」としばしば比較される本。問題を解かせて解説する形式は同じですが,網羅性を犠牲にすることでこちらの方がより急所を掴みやすい構成になっています。ただ「覚えるところが多い」という苦言があるのも事実で,実際ひとことで分類すると「問題を解く方法論の英ナビ」,「語感と慣れを重視する実況中継」という感じがしますね。<P>理屈でしっかり説明されている「関係詞」や「比較」の講義に対して,語句をただ並べただけの章が見劣りするのも事実。でも講義の各所で「こういう問題は得意な生徒が多いので…」と軽く流す個所からも読み取れるように,著者は初心者を対象にしていないのです。つまり,どんくさいやり方で今まで勉強して,定番問題なら解けるぐらいの人を対象にスッキリした考え方を教えてあげよう…という感覚なのでしょう。<P>ということで本書にしても「英ナビ」にしても,読みやすいので導入に使いたくなりますが,一冊目に使うよりも別の文法問題集を一冊こなした後に取り組む方が真価を発揮する気がします。ちなみにこの本,個人的には中級やや下レベルの生徒に対する講義の感じが強く,初心者(苦手というよりも英語が嫌いだという人)が取り組むと「こういう答を平気で書く生徒がいるんですよね~(笑)」という文が多く感じて,しかもそれが笑えなくて…嫌になってしまうのでは?と感じてなりません…そういう人は仲本『英文法倶楽部』も検討してみましょう。<P>蛇足:実況中継特有の紙質が気に入らない人は「英文法TRY AGAIN!」という書名で本書の合本新装版が出版されているのでそちらを。ただこの実況中継版の方が下巻に索引があって便利は便利ですけどね。

この本をはじめて手にしたのは学生時代でした。それから十数年経て社会人になって TOEIC を受験するようになって、その対策本の模試問題をやるようになったんですが、この模試問題というのは、TOEIC の問題形式に合わせてあるだけで、どの本も解答は一応にあるのですが、「なぜそうなるのか?」というところまで突っ込んだ対策本は、ほとんどありません。結局他の文法書を参考にすることになる。先日山口先生の本書を再び手に取りました。「英語をあくまで理屈で考える」この基本的な考えにあらためて触れ、英文法の学習に関してかなり道を踏み外して来た自分の姿を再確認することが出来ました。TOEIC の文法対策に関しては、数多の対策本を何冊もやるよりも、この『実況中継(上下)』の山口先生の英文法の本質に関する講義を何度も読み込む方が確実に効果があると感じています。<P>それにしても十数年前に読んだ本なのに、最近改めて読み返して新しい発見をするような本も珍しいと思います。自分の英語に対する考え方が多少進歩した結果だとも思いますが、結局、自分は、山口先生の釈迦の手から逃れられない孫悟空ではないのか、といった感慨も受けます。<P>もうこの『実況中継(上下)』は、保存版にしたいと思います。別に読み通すのに難しい本ではないし、常に手元においておきたい上下二巻です。

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