僕は山川の教科書を何十回も読み通し、その表現が染み付いた状態になっていますが、その僕のこの本を読んだ第一印象は、より教科書に忠実になったということです。さらに、基礎的知識の欠落が目立っていた改定前に比べ、改定後のものは確実に必要な知識が網羅されており、インド史も追加されました。つまり僕の結論としては、以前はあくまで教科書や授業の補完、もしくは予習のための読み物的位置付けにあった本書(少なくとも僕はそれ以上にこの書に期待をかけるのは危険だと感じていた)が、教科書以上のレベルに達したということです。なぜ以上かというと、本書では教科書レベル以上の、しかし頻出の用語を載せるとともに、教科書では全く説明されないわかりにくい用語の説明がきちんとなされているからです。
この本は一言で言えば、改定前の実況中継の内容を一回り大きくしたものである。<BR>特にあいまいだった記述が明確になり。<BR>分野で足りない記述が加筆修正されたりと完成度がかなり高くなっている。<BR>基本的な評価は改定前の実況中継に譲るとしよう。<BR>約1時間の肉声年表解説CDがついていて本を一通り読んだ後、聴くとかなりの効果があるだろう。<BR>これらによりライバル書ともいえる「世界史ナビゲーター」に一歩差をつけている感じだ。<P>またどうでもいいことだが、紙質が向上している点が評価できる。