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| 京都に強くなる75章
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京都高等学校社会科研究会
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今まで、お寺や名所・旧跡、グルメを漫然と追っかけてた「京都行」が、この本に出会って全く変わってしまいました。例えば、西陣に空襲の痕跡を訪ねたり、大正期の米騒動の経路をたどったり、江戸期の医学史遺跡を追ったり・・・そして、行ってみるとそこに残っているものが確かにある。その驚きと感動は厳粛ですらある。京都の表面をなぞるだけの「テキスト」や、横行する京都自慢(傲慢)の類書と比較して、京都の光と影、戦争や人権、社会問題にも目をそらさず、それでいて歩けるガイドブックになっている。また、京都府下の各地域についてここまで興味を持てる本も無かったでしょう。続編を期待します。
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