本当に読んでよかったと思わせてくれる本。<BR>セックスとか愛とかの域を超えて、哲学的なところにまできてる。<BR>自分の性に対する価値観を粉々に砕いてくれた、ありがたい1冊。
AV初期から活躍している代々木監督。同じような立場の村西監督とは異なり、女性の精神面にも注意を払ってのAV製作。その、理論というか哲学を分かりやすく書いてあるのが本書。<BR>「アダルトビデオが無くなる日」「女たちの本音を聞く」「女たちがイケない真相」、それに南智子との対談はなかなか含蓄のある内容だ。<P>これから風俗界に入ろうとする人には是非読んでもらいたい。
男も女と同様のオーガズムを体験することは可能だ。それも失神するぐらいの。可能だが、すぐ手にとる場所にあるわけではない。女との信頼関係にはじまり、世間向きの仮面を脱ぎ捨て、エゴを取り去る必要がある。<P>これ、男には(もちろん自分を含めて)なかなかキツイことかもしれない。でも、勇気を出して、自分をさらけ出す価値は充分あるよね。完全なる降参。逆に降参せずに体裁を気にしていては、死ぬまでSEXの何たるかを知らないでいるんだろうな。<P>この本は、そこいらの恋愛マニュアル本とは完全に一線を分かっている。お互いの性とSEXを真摯に見つめてきた著書の渾身の一冊である。<P>最後に気に入ったフレーズをご紹介。<BR>“男が自分の恋人や妻を選ぶとき、実にさまざまな基準が存在している。ただし、自分がその女性の前でプライドを捨てて赤ちゃんになれること、つまり裸になって甘えられること、それが一番大切な基準のように思えてならない”<P>うん。全くその通りかもしれない。このフレーズは忘れずに胸にしまっておきたいと思う。