1960年代に書かれたものとは思えない、今こそ使える深いメッセージです。「お金持ちになるだけではだめで、心の平和こそもっとも大切なもの」と言い切ることができるのは、ナポレオン・ヒル自身が多くの困難を乗り越え、多数の成功者をインタビューしてきたからなのでしょう。「成功ノウハウ」があふれかえっている日本で、今一番大切なことのように思いました。成功してからのナポレオン・ヒルの業績しか知らなかったので、そこに至るまでの実際に体験したことがらというのは、彼もまた普通の人だったんだと思い、勇気づけられました。幼少時代は本当に手に負えないワルがきで父親から見放されていた、とか、ギャングに追われて命からがら逃げ回ったとか、愛する子供が障害を負っていたにもかかわらず克服したこととか、人間らしいナポレオン・ヒルの生き方が書かれていてとても親しみを覚えました。そして、私も、できるかもしれない、という気持ちになりました。何度でも読みたい(もう3回目読んでいる最中です)本です。
この本の中で私が多分この先一生忘れないであろう一節を見つけました。<BR>それは、お金の主人は私だということ<BR>何か支払いや生活費のために毎日を生きているような気がしていた<BR>ああ、生きるためにお金を使うのであって<BR>お金のために生きてるわけじゃない・・・なんだそんなことだったのか<BR>もう40年も何をして 何を見てたんだろう・・・<P>きっと読む人それぞれにすごい発見があると思います。必ず
「思考は現実化する」、つまり、考えたことは、実現し、現実化していくと言うことであるが、強く思い続けているとそれが行動に具現化されたり、その行動の現われが、周りの環境をも動かし、自分が思考した方向性が、現実のものとなっていく・・・といったような事である。<BR> マーフィーと言う哲学者は、特に「潜在意識」というものを元に似たようなことを説明していたように思う。目には見えない、大いなる存在、意識の概念は、突き詰めると、宗教的な概念に帰着する。この本は、けして宗教的ではないが、日本人としては、いい意味での八百万的なものを意識したくもなる。<BR> いずれにしても、心地よく読める人生の案内書である。肝腎な部分の原文の注が欲しい気もする。