日本の伝統色を知ることにより、日本人の美意識の高さと、色彩感覚の豊かさを再確認できました。<BR>四季と共に培ってきた色彩にはそれぞれに意味があり、そして優美さがあるのです。色彩を尊ぶ古人が目に浮かびます。<BR>一色一色を吟味し、歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。日本の歴史というものをちょっと違う視点(伝統色)から見てみるのも楽しいものです。<P>本書はフルカラーなので全ての色が確認できます。なおかつ簡潔な解説なので、子供でも楽しめると思います。日本の伝統色の奥深さを味わってみてはいかがでしょうか。
当然写真ではあるが、実際に布や和紙に、自然の染料や顔料で染められたものが色見本として掲載されており、<BR>日本の伝統色の染色を研究されている著者の思い入れが、読む側にもまさにじんわりと染まってゆくような美しさ。<BR>つけられた色の名前、添えられた色に由来する写真など、眺めているだけで、<BR>先人達がどのような気持ちで色を表現しようとしていたのか、垣間見えるような気分にさえなってくる。<BR>他にも、四季を表す襲(かさね)の色目など、きもの好きの私にはとても参考になっている。<BR>たとえ帯の「色彩を観る 日本を識る」域には達しなくとも、心から購入して良かったと思う本。
カラー写真が豊富で、視覚的に満足を覚える辞典と言えるでしょう。<BR>特に、気に入った点は、かさねの色目が、より明確に表示されているという点でしょうか。<BR>専門的に勉強なさっている方に関しては、分かりませんが、趣味の範囲においては、優れた辞典であると思います。<P>表題にあるように日本の色に興味をお持ちの方は、是非、手に取ってみることをお薦めします。勿論、重ねの色目は、内容の一部であり、他にも様々な染色技術に基づく色や、染料の材料に至るまで、写真が出ているものもあります。参考文献としても、活用できるのではないかと思います。<BR>勿論、ビジュアル的に、見て楽しむこともできる一冊でしょう。