企業からの商品情報が全てではないことを消費者は知っています。<BR>IHも比較的新しい商品ですから,値段や利便性だけで判断するのではなく,いろいろな情報を知っておく必要はあるでしょう。<BR>やや主観的な判断かなと思う部分はありますが,そこは賢く情報を選んで読めばいいのではと思います。<BR>電磁波の影響については欧米の方が研究が進んでいることは事実ですし,日本でももっと危険な面についても多面的に情報公開されれば判断材料が増えていいのではないでしょうか。確かにIHやオール電化住宅がどんどん普及して電力消費量が増えれば,発電量が逼迫することも考えられます。IHを使えば自分の家の中はクリーンだけれども,その結果原子力発電所が増えたり,火力発電所でCO2がどんどん排出されるのであれば,環境全体への負荷を考えないわけにはいきません。自分の身の周りだけ快適でも子供たちに残せるのは環境そのものだから,長い目で考えて判断しなければいけないなと思いました。単にIHという家電のことなのですが,そういうことを考えるきっかけにはなる本だと思います。
内容は、すべてIHヒーターを悪者と結論付ける扇情的な書き方で、善良な市民は完全に誤解を招く内容です。著者は何を目的に書いたのかはなはだ疑問です。せいぜい一部の偏見的な見方の参考に留める程度の本ですね。
「はじめに結論ありき」の内容ですが、そんなことは問題にはならないと思います。事は人の命や健康に関わること。重要なことは、「危険である疑いがあり、安全であることが証明されていない」ことであり、「危険性が証明されていない」事は、この本の価値を下げる理由にはならないと思います。一部にちょっと飛躍しすぎの感があるのは否めませんが、「疑いがある」という事実(これは事実と言って良いでしょう)とその根拠をほとんど知らされないままIH調理器を購入してしまう人が多い現実を考えると、一つの情報源として、一読の価値は十分にあると思います。