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| 奇跡の温泉宿本物のサービス経営
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鷲田 小弥太
室井 俊二
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板室温泉大黒屋を論じた初の本。旅館を論じることは珍しいが、この旅館に行くと論じたくなる。450年の歴史を持つ温泉宿でありながら斬新な感覚をもつ場である。現代アートを視点にした経営哲学をもつ代表、室井氏の魅力が十二分に説明されている。先代の後をついでからの大改革、掛け軸をすべて処分したエピソードは面白い。普段の社長は庭師をしているがこの本を読むと、常に探求している人であることがわかる。宴会客・ゴルフ客を排除する一方、リピーター客を獲得する。毎年、設備投資を行う姿勢にも感心させられる。リピーターを飽きさせることがない。大黒橋を渡るとそこは別世界。この本を読むと今度はいつ行こうかと思わざるを得ない。
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