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佐藤一斎「言志四録」を読む ( 神渡 良平 )

 私は新渡戸稲造さんの本の中で佐藤一斎という人物を知り、もう少し<BR>詳しく知りたいと思いこの本を手にしました。難しい内容の本かと思い<BR>ましたが意外と読みやすく、また内容も深くて幅があり、とても感銘を<BR>受けた一冊でした。日々の生活の中でなにかと自信を失いがちだった私<BR>にとって多くの勇気をいただきました。

「佐藤一斎とは今でいえば東京大学総長に匹敵する人である」<BR><BR>『わかくして学べば、すなわち壮にしてなすこと有り。壮にして学べば、す<BR>なわち老いて衰えず。老にして学べば、すなわち死して朽ちず』という、言志<BR>四録の一節を、平成13年5月衆議院の論議の席で小泉首相が取り上げ、<BR>生涯学び続けることの大切さを説いたことから有名になった」<BR><BR>「門弟に佐久間象山がおり、佐久間象山の門下から勝海舟、坂本竜馬、<BR>吉田松陰が出ている。吉田松陰の門下からは高杉晋作、伊藤博文などが<BR>輩出している。西郷隆盛は直接師事していないが、『言志四録』1133条か<BR>ら101条を書き出し、自己の練成の鏡としたという」<BR><BR>特に本書の31ペ-ジから61ページまでの部分は西郷隆盛の獄中時代<BR>のことや、後進の教育に熱心だったことや、断じて許せなかったものについ<BR>て書かれています。読み終えるには大変な本ですが、著者の説明がカバー<BR>してくれています。<BR><BR>読み終えたときに“達成感”と共に“周りの人たちに優しくなっている自分”<BR>が、手に入ると思います。それに押し出されるかのように“いくつかの悪習慣”が、出ていきますよ。<BR>おすすめします!

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