明らかに期待外れでした。開高氏との出来事をもう少し書いて欲しかったですね。過去の「オーパ!」等で使った写真ばかりで目新しさもなし・・・こういう本は書店で確認すべきですね。これだけ外すと気分がすっきりします。
開高健の釣行に同行し、いっしょに世界各地を旅した写真家高橋曻のフォトエッセイ。亡き師・開高健の想い出が憧憬と惜別の念と共に語られ、それでいてカラリとして湿っぽくない名著。<BR>釣を楽しみ、美食を楽しみ、人生そのものに極上の楽しみを見出すかの様に生きた文豪の姿が浮き彫りにされ、師を想う切々とした感情も十二分に伝わってきます。モンゴルの川に遺灰を流すくだりなどしみじみと心打たれます。開高健のファンには必読の書。
のっけから広がる開高健さんの世界と、高橋さんのエッセイが絡み合って、なんともいえない味わいを醸し出しています。<BR> 本文中に出てくるロマネコンティよりも濃厚かもしれません。<BR> とはいえ、決して押し付けがましかったり、濃すぎて息苦しかったりなんていうこともないです。<BR> 師匠への深い眼差しが、ユーモアを交えて軽妙に語られ、それがどんどん読み進むにつれて、偉大な師匠を無くした哀しみに通じていくところは、私の拙い言葉で言い表せません。<BR> もう、読んで写真の片隅からそれぞれ感じとっていただきたいと思います。<BR> 私は、開高健という作家を、高橋さんの本と何冊かの文庫本でしか知り得ないのですが、この本の中でいきいきと生きている姿は、大好きな向田邦子さんに通ずるものを感じます。<BR> 日本にまだ、開高さんが生きていらしたら…、この殺伐とした世の中を楽しむ術をもっと教えてくださったのではないか。<BR> そう思える一冊です。