まだ全てを読み終えたのではないですが、すばらしい内容だと思います。外傷救急診療について詳しく書かれた和書がほとんど無いだけに、もはや救急を目指す研修医にとってはmust haveといえるのではないでしょうか?「結局具体的にどうすればいいのか」という、研修医の根本的(短絡的?)な疑問にはっきりと答えを示してくれます。costはかかりますが、それに見合う価値はあると思います。
外傷を専攻している医師が一般の二次救急病院にはほとんどいない今の日本で、この本は初めて多発外傷に対する体系的なアプローチを示した本といえるものです。まだJATEC受講者も少なく、JATECを「外傷の専門家用」と見る人も多いですが、むしろ人手の少ない二次救急病院で多発外傷を初療で診ざるを得ない非専門家に対して、専門家が来るまでの必要最小限の知識と手技をつづっているものと考える方が正しいと思います。テキストも、きちんと読めば独学でもわかる様になっていますし(ただ全体の流れは講習を受けないと少しつかみにくいかな…。これで☆一つ減。)、第二版になって内容もかなり充実しています。<BR>どうしても講習が少ない(想像以上に大変な人手と手間がかかっていますし、イントラの敷居が高いこともあるとは思いますが。)ことから普及が遅れているのですが、JPTECが救急隊に急速に普及してかなり的確な搬送がなされてきている以上、医者が原因で「予防できる外傷死」ができないよう、このテキストを読んでJATECの概念を的確に使える人が増えるよう希望します。(特に研修医の人は初期ローテート中に頭と体にたたき込んでください。もはや全員に必須と思います。)
JPTECと整合性のとられているJATECに興味を持ち、<BR>購入しました。<BR>PTDを減少させる為にも、院内でどのように治療がすすめられて<BR>いくかを理解しておいた方がよいと思います。<BR>確かに医師にしかできない検査や治療方法が記されていますが、<BR>そのことも含め、十分救急隊にわかりやすい内容です。