マインドマップに関しては、言葉として聞いたことはあったものの、実際にどのようにして描いていくのかはよく知らなかった。この本は、マインドマップの基本から、具体的な実践まで、わかりやすく書かれていて、一通り読めば実践を始めるために必要な準備は整うようになっている。惜しいのは、説明中の例として出されているマインドマップがいまひとつ魅力に欠けること。短時間で読めてしまうので、マインドマップについて具体的に知りたいという人にはお勧めできるかもしれない。
これまでも何冊かマインドマップの本は読んでいたものの、正直なところ、どれもあまりピンと来ませんでした。<BR>すばらしいものだということはわかるのですが、イマイチ「描きたい」という気持ちになれなかったんです。<BR>でも、この本は違います。色鮮やかな紙面は見ているだけでわくわくしますし、読みすすめるうちに、わたしもマインドマップを「描きたい!」「描けそう!」そう思えるようになりました。<BR>それはたぶん、著者の日本に対する深い情愛が、この本の根っこにあるからだと思います。<BR>はじめにのところに、日本に恩返しがしたいという気持ちからこの本を書いたとあります。商業主義ではなく、マインドマップというすばらしい叡智を伝えたいという気持ちで書かれたものだからこそ、エンパワーメントされるものになっている・・・そしてそれこそが、マインドマップの本来の目的にかなったものなのだと思います。
本書はマインドマップの本家である英国ブザンセンターの公認で、なんと<BR>世界に5人しかいないというマスタートレーナーのウィリアム・リード氏<BR>が満を持して出した珠玉の一冊である。<P>マインドマップ関連の本は今までにいろいろな著者により出版されてり、<BR>どの本もそれぞれの著者のマインドマップに対する考え方や活用法は紹介<BR>されてはいるものの、マインドマップをその基本からしっかり解説した本<BR>は今までになかったと思う。<P>その点この本は現代におけるマインドマップの必要性からマインドマップ<BR>を作成する上での基本的なルール、そしてその応用方法まで、重要な内容<BR>があますところ無く簡潔に解説されている。<P>ルールのないゲームは楽しくないのと同様に、マインドマップも基本的な<BR>ルールに従っていなければ、せっかく描いたマインドマップ効果も半減す<BR>るということだろう。そいういう意味ではこれからマインドマップに取り<BR>組む人だけでなく、いままでマインドマップを活用してきた人もこの本を<BR>読んでもう一度基本を確認するのもいいのではないだろうか。<P>実際、マインドマップについて他人に話す時にノート術としての技術的な<BR>面だけを説明し、議事録や企画書に利用できると紹介してしまうことが多<BR>い。ただそれは紙に描くからノートなのであって、本質的には右脳と左脳<BR>の全脳を使うことが出来る、いや全脳を使うようになれる、非常に多彩で<BR>多目的に使えるグラフィック・ツールなのである。そいう点からマインド<BR>マップはスイスアーミーナイフ(いわゆる十得ナイフ、万能ナイフ)によ<BR>く喩えられるのだろう。