将来循環器を専門としない人を念頭において書かれていると思います。安いし、すぐに読み終わるのもよいと思います。ただ、あくまでどういう考え方、判断をするかということに重点がおかれているので、心電図や心エコーの読み方や異常所見の出現機序などを詳しく知りたいという方は別の本で勉強したほうがいいかもしれません。
12年前に天理よろづ相談所病院で伊賀カンファに時々(本当は毎回出なくてはいけなかったのでしょうが)出席していました。この本にはそのエッセンスが織り込まれていますが、カンファの内容はさらにもっともっと濃いものでした。そのときのメモが、脳血管障害ばかり見るようになったときに本当に役にたちました。というわけで、続編を希望します。神経内科は聴診器も持たないと伊賀先生はおっしゃっていたのを覚えていますが、ちゃんと首にぶら下げて、少なくとも首の音は聞いてますよ。
循環器の知識に乏しい私にとって、このテキストは大変役に立つものになりました。<P>本書は、<BR>1.心臓の診かたスキルアップ<BR>2.心臓を上手に診るための17か条<BR>3.到達目標を定め評価をする から構成されている。<P> 特に、研修医にとってはスキルアップになると思います。<BR> 著者の意見を述べた、セクションごとのTipsはおもしろいですよ。