アメリカの歴史、しかも 小学生の教科書、という事で<BR>もっと淡々と文章が連ねてあるだけかと思いましたが<BR>実はとてもよい「読み物」だと感じました。<P>人種差別、戦争・・・。その事実から<BR>時には疑問を投げかけ、時には英雄を称え<BR>こういう教科書なら、歴史をすんなり受け入れられるかもしれません。<P>日本の教科書とは 全く違った視点で<BR>歴史は好きではなかったけど やってみたい、と思う人や<BR>アメリカについて大まかに 一通り知りたい、という人<BR>子供を持つ親、教師にも 一度読んでみたら、と言える本です。<P>特に、戦争時の記述での 日本の国民性についての記述は<BR>子供たちに何かを感じさせるのではないでしょうか。
アメリカの小学生が使っている歴史教科書に対訳が付されたもので、アメリカの歴史について学ぶのと同時に、英語も勉強できてしまうという贅沢な本。やはり小学生用の教科書というだけあって、英語は語彙的にも内容的にも(例えば本格的な英字新聞の記事などと比べると)比較的易しい。しかし、本書の帯の広告にあるような『こんなに易しい英語で』という文句は、少なくとも平均的な日本人の英語力を視野において考えるならば、正鵠を射た表現であるとは言い難い。実際、『易しい英語』という文句に惹かれて手にとってみたが、意外に歯応えがあって狼狽してしまったという話も聞いたことがある。それもその筈で、本書の英文、特に6年生用の教材から採られたと言われる大戦以降を扱った章の英文などは、日本の中堅以上の大学の入試英文と比べてもそれほど遜色がない程度のものであり、ゆえに、中堅くらいの大学の入試英文なら問題なく読めるという人でなければ、これを『易しい』と感じることはできないからだ。<P>ただ、易しくはない、とは言っても、それはあくまで一般の日本人の視点から見ての話であって、アメリカの小学生がこの教科書を使って歴史を学んでいるのは嘘ではない。大学入試の英文をやたらと難解であると非難したり、あるいは『長文問題』を会話には役に立たないなどといって揶揄したりする人にとって、本書は、そういった見方が極めて楽観主義的で根拠のないものであるという事実を叩きつけるであろう。
オリジナルは小学生向けなので、前提知識を必要とせず、手軽にアメリカの歴史を学べます。<BR>英語学習書としてみた場合、独立宣言、上院、下院などの単語を文脈の中で学べるといったメリットがありますが、歴史に興味がなければこの本を読む必要はないでしょう。<BR>しかし、歴史に関心がある人であれば、アメリカ史の入門書としてお勧めできると思います。私は歴史の専門家でもアメリカ史に造詣が深いわけでもありませんが、この価格。分量でアメリカの通史がまとまった書籍は、なかなかないのではないでしょうか。