1000万部ベストセラーに値する名著である。著者は過去200年の成功本・自己啓発本、ーリッヒフロム、ピーターフランクル、.トーマス・ク―ンなどの学術書を研究し、米国資本主義社会での正しい生き方・規範=成功をシステマティックな構成で平易、かつ優れた成功の教科書としてまとめている。<P>著者は、過去200年の成功・自己啓発本の中で最近の50年の凡百の成功本が表層のテクニックと成功のイメージングに基づく傾向を指摘し、こうしたアプロ―チをを個性主義と呼ぶ。一方、最初の150年の成功本の多くは対照的に原理・原則に基づくものであるとし、これを人格主義と定義する。<P>前者の個性主義はたまたま、結果として有効だったとしても、その人の本当に望んでいる人生を実現するものなのかと疑問を投げかけ、7つの習慣の原則主義によって成長していく生き方を提言する。正しい生き方・規範とは経済的かつ精神的な成功である。<P>まず著者は人間の成長段階を依存、自立、相互依存の3つのレベルに分類している。<P>最初の3つの習慣は「主体性の発揮」、「目的を持って始める」、「重要事項を優先する」ことである。この3つの習慣によって、依存のレベル自立のレベルに成長し(いわゆる”近代的自我の確立”とはこのレベルであると思われる)に”私的成功”至る。個人主義ベースの資本主義の米国文化ではこの”私的成功”がゴールなのかと思うと、レビュアーの予想を裏切って著者はさらに次の3つの習慣、「Win-Winを考える」、「理解してから理解される」、「相乗効果を発揮する」によって自立のレベルから相互依存のレベルへと到達する。<P>精神レベルの階層などというと新興宗教のような誤解を生みそうだが、レビュアーが驚いたのはこの相互依存のレベルに至る3つの習慣とは仏教系の思想、特に親鸞・蓮如の他力の思想に重なる事である。そう感じた大きな理由は、いわゆる個人主義でなく、相互依存という世の中で生かされているという思想が脈々と流れているからである。<P>実際、本書でも著者が仏教の研究をした事があるのかと尋ねられ、否定しているエピソードがあった。<P>演習問題もついており、座右での活用できるよう、実践的な練習帳の教科書になっている。レビュアーは時間管理のマトリクスを実践を始めた。
著者は最後の「個人的な追伸」でこう語ります。<P>『私は、この本で取り上げた多くのことに関して、今もなお奮闘努力を続けている。<BR> しかし、それに取り組むことは有意義であり、そこから得られる報いも非常に大きい。<BR> それは、私の人生に意味を与え、愛し、奉仕をし、努力を続ける力の源である。』<P>誠実な筆者が、誠実に考え、誠実に書き、自らもその原則の生徒であろうとしています。<BR>このような態度が、人々の心を打ち、ここまで支持されるようになったのでしょう。<P>良書です。
自分の行動をチェックするときに用いる本。<BR>この本の内容が自分の頭にスッとはいり行動できてるときには<P>充実した人生がおくれるようになっているだろう。<BR>この行動指針をベースに人間関係をもっとスムーズにできるだろう。