過日 映画「パッチギ」をみてきた。なぜこの映画を見たかったのかというと、あのフォーククルセダーズの「イムジン河」がこの映画のモチーフになっているからだ。私にとっての1968年はちょうど高校受験を迎える頃で「パッチギ」は何もかも当時をタイムマシンのようによみがえらせてくれる。そして原作本ともいえる松山猛のこの本を読まなくてはと思い購入し一気に読み通した。昔京都に在住していたこともあり私にとっては、イムジン河 フォーククルセダーズ 京都 朝鮮高校生などなど特別な思いで読み通すことができた。内容的には絵本のような気軽さで読めるが、作者の人柄がにじみ出ているように感じる。ただ、当時のメンバー「はしだのりひこ」のことが一言もでていないのが寂しく感じるが・・・。<BR> さらにフォークルのCDが当時の音源で販売されていることも知り早速購入した。映画「パッチギ」、本「少年Mのイムジン河」、CDの3本セットで私のイムジン河は完結を迎えるのである。
井筒監督最新作(1月22日公開)「パッチギ!」のモチーフとなった、フォーク・クルセダース「イムジン河」の作詞者として有名な松山氏の作品。「イムジン河」は、歌詞が問題となり長らく発売・放送禁止となっていた歌だが、90年代から徐々に世の中に流れ出して行った。美しいメロディーと原曲にはないメッセージ。この曲の背景を知るために是非読んでみたい作品である。
昨年、神戸の文化ホールで、北山修さんが司会をして、杉田二郎さんや小室等さん、ナターシャ・セブンの坂庭省吾さんといった懐かしい面々が、持ち歌や好きな歌を思い思いに二曲ずつ歌う第一部と、出演者全員がそれぞれの思いと歌詞でひたすら「イムジン河」を歌い継ぐ第二部からなるコンサートを聴きに行った。最後に、誰もいなくなったステージで、伝説のザ・フォーク・クルセダーズ解散コンサート、ラストの「イムジン河」を録音したテープが流れるという、それは、ただただ「イムジン河」のためのコンサートだった。松山猛さんも登場し、北山修さんにおちょくられながら、訥々と語り、淡々と「イムジン河」を歌っていた。その時、さわりだけ話された、少年・松山猛の「イムジン河」秘話が、この本に!!!綴られている。心に残るいいコンサートだったし、いい本だ。