しばらく見てないなあと思っていたら(古い昔のは持っているのですが、傷んでいたので探していたのです)、どうやらこれもちびくろさんぼと同様差別問題があった絵本だったのですね。お話そのものには何の偏見もなく「才能をいかせ!」みたいな元気をくれる本で、小さいころから今も大好きです。2色使いでシンプルなところもお話にとても合っています。
この表紙のセンスのよさから思わず手にとり、中身をみました。<BR>この話がこれまた荒唐無稽で、ぐいぐい引き込まれます。<BR>海の水を飲み干すことが出来る長男。<BR>のんびりした話かと思えば、ひょんなことから(えん罪?)この兄弟が裁判にかけられ、死刑を言い渡され、しかも公開処刑されるという、こう文字にするとシビアな話です。<BR>しかし兄弟たちは工夫をこらしてこのピンチを切り抜けます。<BR>最後は、裁判官が無罪を言い渡し、めでたし、めでたし。<BR>無罪の理由もこれまた、なんと、「これだけやっても死なないのだから無罪にちがいない」という、私の職業からすればブラックジョークのような理由で無罪放免です。<BR>訳者が「川本三郎」さんですが、あの元新聞記者の川本さんかどうかが気になるところです。あの川本さんが訳者だとしたら、この本を選ばれたセンスはやはりさすがだとうなるばかりです。
私が子供の時に、画家だった叔母(母の妹)がうれしそうに買ってきた本の中の一冊でした。<BR>この本は読んで楽しむというよりも、絵を見て楽しむというか…奇怪な絵だったな。<BR>なぜだろう。見慣れないシナ服を着た人たちの話しだったからかな。<BR>でも、面白かったです。