someは肯定、anyは否定と疑問文とか、習ってきた事を「ネイティヴはそんなん考えてません」と。えっ!?って思ったところでもー虜状態。解説がネイティヴの頭の中のイメージをイラストで示してくれてて、感覚まで分かるので嫌でも頭に残ります。解説も面白くて、文法書じゃないみたい。覚えただけで終わらず、会話の時に自然に出てくるようになって、英会話の先生に正確に話すようになったと誉められました。すごい効果でしょう?
英作文/会話に力を入れたい人が読む入門書として、とても良い本。日本語の対訳だけではつかみきれないニュアンスをつかむのに役に立ちます(例.some/severalなど)。厳しい評価もあるようですが、内容は非常にベーシックで米英の違いも出にくいとこですし、もとより入門書であることからすれば内容は全然問題なく、私は高く評価しています。後はあとがきにもあるように、この本で何となくつかんだ単語のイメージをもとに実際の英文の数をこなすことで身に付けるべきでしょう。欲を言えば、このシリーズがどの程度の英語力を想定しているかTOEICなどで示してあると良かったかも。
大西泰斗氏の著作に対する意見で、「日本人1名とイギリス人1名で世界中に何億といる英語のネイティブスピーカーの英語感覚を代弁できるのか疑問だ」というものがあり、私もこの点疑問に感じたので、ホームページから大西氏へ「これらの本は何億のネイティブスピーカーに共通の正しいイメージを正確につかんでいるのか。影響力のありそうな本だけに、誤ったイメージを伝えていたら逆に危険な気がする」という内容のメールを問い合わせてみた。以下がその返答の内容。<P>「その論法で行くと、ありとあらゆる英語の本がひっかかってきますね。原理的には「どんな組み合わせ」であっても何も書けません。「イメージ」といった複雑な規則を持ち出さない本であっても「三単現にはs」といったことを言っただけで、たとえば無数にいるアメリカ黒人話者の英語を無視していることになりますね。どうかすべての著者に正義の鉄槌を下してやってくださいね、というのは冗談です。<BR>NHK ブックスでも述べたように「イメージ」は最良の作業仮説と呼べるものです。データを分析し、その無矛盾性をもって論拠としています。もちろん数十人のネイティブと適宜意見交換を行いますが、それは枝葉末節の事柄です。より多くの事柄をより効率的に説明できる「或るモノ」それがイメージであり、我々はその定義に向けて進んでいます。今後ともご支持をよろしくお願いします。」<P>私たちが普段何らかの言葉を使うときも、全日本人共通のイメージで使用していることはないと思う。ひとつの言葉に対しても一人一人が育ってきた環境や経験などで微妙に異なるイメージを抱く部分はあるだろう。<BR>もちろん成人後の様々な経験で言葉に対するイメージはいくらでも変わる。<P>だから大西氏の著作で英語の感覚を築いても、その感覚は不変ではないだろう。英語感覚を知るとっかかりとして氏の本は有益だ。<P>英語の世界に身を置くことで、この問題は解決するのでは?